長谷寺で四季の風景を楽しむ

2023.07.19

観光スポットの多い長谷エリアの中でも人気の定番スポットとなっている長谷寺。
花の寺として、四季折々の花々を楽しめるのが魅力の一つです。あじさいシーズンなどは特に観光客が多く、人でごった返していることも。ですが、待ち時間があっても見ておきたいと思える風景を見せてくれるのが長谷寺なのです。
季節ごとの楽しみはもちろんのこと、一年の通して人を魅了してやまない長谷寺の魅力とは?

眺めのいい境内を花が彩る鎌倉有数の古刹

長谷寺の歴史は、奈良時代の天平8年(736年)に始まったと言われています。
聖武天皇の時代に勅願所(その時の天皇や上皇の勅命によって、鎮護国家・玉体安穏などを祈願する神社)として定められた、鎌倉で2番目に古いとされている古刹。
ご本尊は、十一面観世音菩薩像で、長谷観音の名で親しまれています。正式名称は、海光山慈照院長谷寺。

見どころが多くある長谷寺ですが、季節ごとに境内を彩る花々や、節分や大晦日の除夜の鐘などのイベントなどは抑えておきたいところ。境内の高低差をいかした見せ方に工夫されていて、訪れた人々を飽きさせません。
また、見晴台からの景色も格別。由比ヶ浜と鎌倉市街を一望できるそのスポットは、多くの人が景色に魅了されます。ベンチやテーブルがあり、ゆっくりできる休憩所となっています。
晴れた日の見晴台からの景色は、心を奪われるようなさわやかな景色。境内の草花も美しいですが、この開放的な景色も、ぜひ目に焼き付けてください。

春の訪れを告げる梅と大迫力の桜に心が躍る

花の寺として有名な長谷寺。春の訪れを知らせてくれるのは、境内のあちらこちらに咲く梅の花です。
長谷寺では1月〜3月にかけて様々な種類の梅の花が咲き、比較的長い期間来訪者を楽しませてくれるのが魅力。
白梅や紅梅、冬至梅や枝垂梅など、色とりどりの梅が咲き、境内は優しい雰囲気に包まれます。放生池と妙智池の周りの梅は、節分の頃から3月にかけて見頃を迎えて花が咲き乱れ、梅の時期にはライトアップも。
2023年に初めての試みとして行われました。その景色は昼間に見るそれとは異なり、池の水面に映る梅の木は風情があって美しいので、いつもと違う雰囲気の梅を楽しみたい方はぜひ。

そして、春といえば桜も見逃せません。1番の見どころは、さくら広場のソメイヨシノ。立派なソメイヨシノの木が満開になった時の迫力は多くの人を魅了します。
毎年4月8日にさくら広場の華やかなソメイヨシノの下で行われるのは「花まつり」。釈迦の誕生日を祝う法会で、釈迦像の周りはたくさんの花で飾られます。
釈迦の誕生を祝うと共に、子どもの健やかな成長を祈って甘茶が振る舞われます。桜の季節は、境内の仏像と桜のコントラストも必見の美しさ。お寺ならではの仏像と花という趣ある景色も堪能していただきたいポイントです。

長谷寺で見ることのできる桜はソメイヨシノだけではありません。あじさい散策路ではヤマザクラやオオシマザクラを空や海の自然の風景と共に堪能できます。

大混雑でも見逃せないあじさい寺の華やかさ

梅雨の時期になると、長谷エリアは毎年人で溢れかえります。鎌倉のあちらこちらであじさいが見頃を迎える時期ですが、あじさい寺と呼ばれる長谷寺のあじさいは格別。あじさい散策路があるほど、花の寺である長谷寺にとってもこのシーズンは特別なのです。
カラフルなあじさいを満喫できる長谷寺には、約2500株を超えるあじさいがあるそう。あじさい散策路に入るには「あじさい入場券」が必要になるので注意が必要です。休日などは特に混雑するので、しっかり計画を立てて行くのがおすすめ。

待ち時間があったとしてもぜひ堪能していただきたい風景を、長谷寺では見ることができます。あじさい散策路は二手に分かれますが、一方では石塔などをバックにした古刹らしい風景を、もう一方では鎌倉の街並みや相模湾の海の風景バックのあじさいを楽しむことができる鎌倉有数の絶景スポット。
鎌倉の中でも、海とあじさいのコラボ風景は貴重です。さまざまなあじさいに目移りしていると、あっという間に時間が過ぎてしまうでしょう。
多くの方が心奪われる、華やかなあじさい風景は見逃せません。

鮮やかさと幻想的な雰囲気の2つの顔を楽しめる紅葉シーズン

秋の長谷寺も魅力があります。真っ赤なかえでや黄色のいちょうが境内を彩る美しさは圧倒的。紅葉シーズンは昼間の紅葉の鮮やかさと、夜のライトアップで艶やかな紅葉を楽しむことができます。
昼間は、良縁地蔵やなごみ地蔵などと紅葉のコラボレーション風景に心が癒されます。境内の至る所で木々が紅葉しているので、自分好みの紅葉風景が見つかりそう。

また夜のライトアップの時間帯には、昼間とは一味違う紅葉の風景が。赤や黄色に染まった木々がライトに照らされ、境内が幻想的な空気に包まれるのです。その雰囲気に酔いしれてしまいそう。
秋の鎌倉の美しさを思う存分味わうことのできるスポットなのです。

年間行事にも多くの人が足を運ぶお寺

長谷寺では、季節の行事も見逃せません。節分や除夜の鐘は、毎年多くの人が訪れます。
節分では、豆まきの際にステージが組まれ、有名人が参加するなどかなりの盛り上がりが。多くの方が手を伸ばして福を掴もうとする姿が見られます。

また、大晦日の除夜の鐘や元旦の初詣のスポットとしても有名です。
除夜の鐘は例年では先着順で鐘をつくことができますが、最近では事前申し込みの上で抽選のこともあったようです。通常は入山にお金がかかりますが、大晦日の23時から元旦の8時までは入山無料となるので、その時間帯に初詣に訪れる方も多くいるよう。さらに1月の間は、「謹賀新年」の特別上朱印がいただけるそうです。この時期でなくても。季節ごとに美しい御朱印をいただけるので、ぜひチェックしてみては?

日本最大級の観音様の迫力に心奪われる

本堂に祀られている長谷寺の本尊である十一面観音菩薩像は、日本最大級の木彫仏であり、全国から多くの参拝者が訪れています。その大きさもありますが、全体的に美しさが際立ち見応えのある観音様です。
本堂に入るだけで、その迫力に心が奪われてしまうほど。観音像は撮影ができないので、しっかりと目に焼き付けてきましょう。2022年には、観音様の造立1300年を迎えました。観音ミュージアムというのもあり、約1300年前に観音様が造られた時から長谷寺が建立されるまでのストーリーを見ることができます。
静まり返る本堂で、美しい観音様と向き合いゆったりと鑑賞すれば、心が落ち着くはずです。

魅力の詰まった長谷寺で四季折々の風景に魅了される

見どころ満載の長谷寺。花の寺として、鎌倉を代表する観光スポットの一つになっています。鎌倉の西方極楽浄土と呼ばれることも。一年を通して美しい花々に彩られ、ライトアップなどのイベントも行われて人々を魅了しています。人の多い時期が大半ですが、少し時間を費やすことになっても損をしないくらい美しい景色を見ることのできるお寺です。
四季折々の長谷寺の魅力を、余すところなく満喫してみてはいかがでしょうか?

スポット名長谷寺
住所鎌倉市長谷3丁目11-2
電話番号0467-22-6300
拝観時間8:00〜17:00
URLhttps://www.hasedera.jp/
記事を書いた人
『Buzz Trip Kamakura』は「鎌倉の楽しさや美しさを、日本はもちろん、世界の人々に広めたい」をコンセプトとした鎌倉の情報サイトです。鎌倉のWebコンサルティング会社 株式会社BEEPが運営しています。 国内外からの観光客の方々はもちろんのこと、鎌倉を訪れる全ての人たちに、鎌倉で過ごす時間や体験をより一層素晴らしいものにしていただくお手伝いを目的とし、鎌倉のファンになっていただければと考えています。 株式会社BEEPについては、こちら