JR北鎌倉駅からほど近い円覚寺。前を走る横須賀線からも円覚寺の美しい紅葉を覗くことができます。円覚寺の総門前に広がる紅葉の風景は、目にしたことがある人も多いかもしれません。
北鎌倉の紅葉の名所として、見頃の時期には多くの方が訪れる人気スポット。紅葉がよく似合う寺院の代表とも言える円覚寺には、紅葉の見どころが盛りだくさんです。
今回は、円覚寺の紅葉の見頃や、おすすめしたい見どころ、一緒に訪れたい周辺スポットを紹介します。

円覚寺の紅葉の見頃と特徴

• 色付き始め：11月上旬頃
• 例年の見頃：11月中旬～12月上旬
• 散り始める時期：12月上旬～中旬

JR北鎌倉駅から徒歩2分というアクセスの良さが魅力的な円覚寺。紅葉の見頃時期には、北鎌倉を降りてすぐに、円覚寺の紅葉風景に触れることができます。
円覚寺では総門の真っ赤なもみじが印象的ですが、境内に入ってから見られる表情豊かな紅葉風景も必見です。総門を入ってすぐのところには美しい黄色のイチョウ、さらに進むと色の移り変わりに魅了されるイロハモミジ、ヤマモミジなどが境内を彩ります。

見逃せない円覚寺の紅葉スポット

北鎌倉駅の目の前にある円覚寺は、北鎌倉の紅葉風景として思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
見頃時期には真っ赤なもみじが出迎えてくれる円覚寺では、境内に入った後も紅葉の見どころ多く秋の魅力を満喫できること間違いなし。寺院らしい風景と共に見る紅葉風景は、趣があり、より魅力的に感じるでしょう。
円覚寺の紅葉の見どころを総門から順に紹介します。

豪華な紅葉が出迎えてくれる『総門』

円覚寺の紅葉を感じることのできる有名な光景と言えば、この総門前で出迎えてくれる豪華なもみじの階段ではないでしょうか。
美しく色づいた紅葉が出迎えてくれる紅葉スポットの中でも、荘厳な雰囲気の総門に向かう階段を贅沢に彩る様子を見ると、この時期の円覚寺を訪れてよかった…と実感できます。

北鎌倉駅から円覚寺沿いに続く総門までの紅葉も、美しいので見逃せないスポット。
駅を降りてすぐにこの光景を見ることができるのは、本当に贅沢で心が満たされるひとときです。円覚寺の紅葉巡りは、序盤から紅葉を満喫できます。

赤と黄色のコントラストが美しい『三門周辺』

神奈川県指定の重要文化財になっている円覚寺の三門。楼上は普段非公開になっていますが、十一面観音、十二神将、十六羅漢が祀られています。
堂々としていて圧倒される美しさがある三門は、紅葉と合わさると美しさが倍増します。

総門を入ってから三門前の階段を登りきり、振り返った光景がおすすめの絶景スポット。時期によっては、もみじの赤と黄色、そして緑のグラデーションを楽しむことができます。
真っ赤なもみじも目を奪われる美しさがありますが、紅葉のグラデーションの光景もそれとはまた違う魅力を感じることでしょう。

建物と紅葉のコラボレーションが美しい『仏殿近く』

三門からまっすぐ進むと、仏殿が見えてきます。円覚寺のご本尊が祀られる仏殿。行事や毎朝の坐禅が仏殿で行われています。

仏殿の中に入ると、天井には白い龍が描かれていて迫力があり、見応えたっぷり。
周辺の木々が紅葉していて、白と茶色の建物と共に見ると紅葉の鮮やかさが際立ってより美しく感じられるでしょう。多くの人が思わず立ち止まり、紅葉風景を見上げる姿がよく見られるスポットです。

茅葺き屋根と紅葉が美しさを醸し出す『選仏場』

修行僧の坐禅道場である選仏場（せんぶつじょう）。三門を背にして、仏殿の左側にあります。現在は、毎週土曜日と、第一・第三日曜日に初心者でも参加できる坐禅会が開かれている場所です。
茅葺き屋根が風情を感じさせる建物の横で赤く色づくもみじ。上の写真を撮った時には散り始めていましたが、その光景もまた趣があって魅力を感じました。

迫力満点の紅葉が楽しめる『居士林周辺』

選仏場のすぐ近くにある居士林（こじりん）は、禅を志す在家の専用道場。もともとは東京にあった剣道場が移築されたものだそうです。
こちらのもみじも、時期によっては赤、黄色、緑の3色のグラデーションが見れるスポットで、思わず目を奪われます。居士林を覆うように何本もの木が紅葉している様子は、奥行きがあり贅沢で美しい光景です。

居士林の正面も、紅葉した葉が重なり合っている様子がきれいです。その構図はまるで絵画のよう。階段に落ちた葉も、赤い絨毯のようになっていて趣がありますね。

色づいたもみじが立ち並んで美しい『妙香池・方丈周辺』

仏殿の脇の道を進んで行くと、右側に大方丈、左側に妙香池があります。方丈とは、本来は住職が住む建物のことを指しますが、現在では法要や坐禅会、説教会や講演会など様々な用途で使われているのだそう。

その周辺では、木々がきれいに色づいています。数本立ち並んでいて、美しい光景が続きます。ゆったりと歩きながら、そこかしこにある紅葉風景を楽しむことのできるスポットです。

趣を感じる紅葉風景『舎利殿周辺』

円覚寺の舎利殿（しゃりでん）は、円覚寺の塔頭である正続院の奥にひっそりと佇んでいます。境内の奥にある舎利殿は、源実朝が宋から持ち帰った「佛牙舎利（ぶつげしゃり）」というお釈迦様の歯が祀られている場所。国宝にも指定されている舎利殿は、鎌倉時代に中国から伝えられた様式の中で最も美しい建物とされています。

その周辺には、建物とのコラボレーションで趣を感じさせる紅葉の風景が多く見られます。落ち着いた雰囲気の中で、真っ赤に染まるもみじが映える美しい光景を見ていると心が満たされます。

円覚寺と一緒に巡りたい紅葉スポット

北鎌倉には、紅葉を楽しめるスポットがいくつかあります。
その中でも、円覚寺と共にぜひ訪れていただきたいおすすめ紅葉スポットはこちらです。どのスポットも円覚寺から徒歩10~15分ほどの場所にあります。もみじとイチョウの両方の紅葉を楽しむことができるという共通点も。
北鎌倉の趣のある風景と共に、様々なスポットで、美しい紅葉のコントラストを楽しんでみてはいかがでしょうか？それぞれに異なる魅力があるので、円覚寺を訪れた際にはぜひ足を運んでみてください。

◇明月院

◇建長寺｜広い境内で楽しむもみじとイチョウ
◇浄智寺｜趣ある風景の中で見る黄色の絨毯が美しい

円覚寺の紅葉で心満たされる時間を過ごす

円覚寺の紅葉についてお伝えしてきました。
北鎌倉の紅葉風景と言えば…というスポットとして紹介されることも多い円覚寺。総門前の紅葉の印象が強いかもしれませんが、他にも魅力的な風景を数多く見せてくれる寺院です。歴史ある寺院でみる紅葉は、趣があって心を落ち着かせてくれます。
ぜひゆったりと境内を散策して、紅葉を満喫してみてください。