エチケット・マナー

夏は海で花火がしたい!鎌倉周辺で花火ができるスポットをご紹介

2023.07.24

今年は鎌倉周辺の海水浴場も数年ぶりに開設され、久しぶりに夏の景色が楽しめるでしょう。
しかし一方で、夏の風物詩といえる鎌倉花火大会は、新型コロナウイルスの影響で2022年は中止となってしまいました。
そこで最近は、少人数で楽しめる手持ち花火が注目されています。
今回は、鎌倉周辺で花火ができる海岸と花火をやるときのマナーなどについてお伝えします。

鎌倉周辺で花火ができるスポット5選

今回は、鎌倉周辺で花火ができる海岸を5つご紹介します。
海岸ごとにさまざまな特徴や魅力がありますので、選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

材木座海岸

画像提供:PIXTA

若宮大路のすぐ横の滑川より東が材木座海岸で、1km以上の砂浜が続きます。
駅から離れていることもあり、静かでのんびりとした雰囲気が特徴です。近くにはテラスやカフェ・レストランもありますよ。

材木の座(商工業者などによる同業者組合)があったため、その名がついたといわれています。
明治期から続く海水浴場で、昔から会社の保養所や別荘地として広く認知されています。
さらに、夏目漱石の「こころ」に描かれたことでも有名です。
海岸には豆腐川が注いでおり、こちらは1261年、伊豆流刑となった日蓮がこの河口から船出したと伝えられています。

海は遠浅で穏やか。源実朝が宋に渡る計画を立て海に船を浮かべようとしたが、遠浅のため船底が砂につかえ動かず、とうとう船を浮かべることができなかったという話が残っているほどです。さらに、海は透明度が高く、運がよければ泳ぐ魚を見ることもできるので、昼間は海水浴を楽しんで、夜に花火をするのにも向いていますよ。いきなり深くなるということがないので、小さな子どもを連れての海水浴にも適しているでしょう。

スポット名材木座海岸
住所神奈川県鎌倉市材木座5丁目
アクセス鎌倉駅からバス「鎌40」逗子行き。「材木座」及び「光明寺」バス停下車
(所要時間:約10分)
ホームページhttp://zaimokuza.net/top/

由比ガ浜海岸

中世の古戦場でもあり、和田合戦や鎌倉幕府が滅亡する際の鎌倉攻めなどの舞台として有名な由比ガ浜海岸。
「由比」の名は、共同作業を意味する「ユイ」が語源とされています。
鎌倉時代には、鶴岡八幡宮の前の浜という意味から「前浜」と呼ばれていました。

こちらの海岸は、国際環境認証である「ブルーフラッグ」を日本で初めて取得しており、水質や安全性・環境への配慮・教育が行き届いていることでも有名です。

滑川交差点の由比ヶ浜海岸下り口横には、「さくら貝の歌」の歌碑が置かれています。
作曲家の八洲秀章氏が、同海岸に打ち上げられたさくら貝を詠んだ短歌を基に、土屋花情氏が作詞したもので、八洲氏が曲を付け大ヒットしました。
こちらの海は、湘南の風とほどよい波が人気です。
鎌倉駅や由比ガ浜駅など、さまざまな駅から徒歩で利用できるので、電車でも行きやすいのも魅力ですね。
各駅から海岸までの道のりには、ホテルやカフェのほか、芝生や遊具のある公園などが充実しており、季節によってさまざまな景色が楽しめるでしょう。

スポット名由比ガ浜海岸
住所神奈川県鎌倉市由比ガ浜4丁目
アクセス江ノ島電鉄和田塚駅・由比ガ浜駅・長谷駅より各徒歩5分
ホームページhttps://yuigahama.sos.gr.jp/

七里ヶ浜海岸

画像提供:PIXTA

江ノ島電鉄七里ヶ浜駅より徒歩6分ほどとアクセスのよい七里ヶ浜海岸。おしゃれなレストランやカフェ・パン屋さんなどがあるのもうれしいポイントですね。
相模湾に面した2.9kmほどの浜で、日本渚百選にも選ばれています。
どこまでものびる波打ち際の景色は抜群で、さらに晴れた日には富士山も見渡せる、絶景スポットですよ。
夕方になると江ノ島方面に夕日が見えるので、海・夕日・江ノ島の美しい夕焼けを楽しめるのも魅力です。

また、近くには人気アニメ「スラムダンク」で有名になった踏切があります。
アニメのファンの方はもちろん、ファンでない方も楽しめる、美しい景色が広がっていますよ。フォトジェニックな写真をたくさん撮影したいという方は、七里ヶ浜海岸がぴったりです。
しかし、七里ヶ浜は実は遊泳禁止のスポット。波が強く、深くて危険なため、絶対に遊泳はしないようにしましょう。
花火と併せて遊泳もしたいという人は、他のスポットを選ぶことがおすすめですよ。

スポット名七里ヶ浜海岸
住所神奈川県鎌倉市七里ガ浜東2丁目1-12
アクセス江ノ島電鉄七里ヶ浜駅より徒歩2分
ホームページなし

逗子海岸海水浴場

画像提供:PIXTA

テレビ番組で取り上げられ、「太陽が生まれたハーフマイルビーチ」というキャッチフレーズを持つ逗子海岸。石原慎太郎の太陽の季節の碑が置かれています。
逗子海岸のある逗子市や葉山町は、知る人ぞ知る高級リゾート地です。
週末になるとウインドサーフィンやシーカヤックをする人たちで賑わうでしょう。

画像提供:PIXTA

夕方には富士山や江ノ島を含む夕焼けの景色が楽しめます。
遠浅で波は穏やか。浜は小細砂で貝殻や砂利・泥が少ないのが特徴です。
陸軍軍医らによって海水浴場として最適と認められ、大正期の頃より海水浴客で賑わうようになりました。
浜辺は掃除や管理が行き届いていて歩きやすいのもポイント。
近くには蘆花記念公園や大崎公園・披露山公園などの公園もあり、さまざまな角度から景色を味わえるでしょう。
静かにゆったりと花火と景色を楽しみたいという人にぴったりですよ。

スポット名逗子海岸海水浴場
住所神奈川県逗子市新宿2丁目3
アクセス横須賀線逗子駅より徒歩14分、京急逗子線逗子・葉山駅より徒歩11分
ホームページhttps://zushi-beach.jp/

片瀬西浜・鵠沼海水浴場

画像提供:PIXTA

片瀬海岸西浜は、年間を通してマリンスポーツを楽しむ人で賑わうリゾート海岸。
来場者数が毎年100万人以上といわれる、湘南屈指の海水浴場です。
国際環境認証のブルーフラッグを取得しており、美しい浜辺を維持しているのもうれしいポイント。

さらに、江の島や富士山が望める雄大な景色も魅力です。
近くには新江ノ島水族館や食事施設・海岸公園もあり、宿泊施設も充実しているので、楽しめること間違いなしでしょう。
こちらの海岸は、手持ち花火程度の花火のみ可で、置き型の花火などは禁止されているので、くれぐれもお気をつけください。

スポット名片瀬西浜・鵠沼海水浴場
住所神奈川県藤沢市片瀬海岸3丁目
アクセス小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」下車徒歩5分
ホームページhttps://enoshimawest-kugenuma.com/

花火をするうえでの基本的なマナーとは?

画像提供:PIXTA

マナー・ルールを無視して花火をしてしまうと、近隣住民に迷惑がかかり、さらに海岸の環境を汚してしまうことになりかねません。
そこで、花火を気持ちよく楽しむための基本的なルールや、どのようなものを持参すればよいかをご紹介します。

持参すべきもの

  • 水の入ったバケツ…花火の火をきちんと消し、使用済みの花火が散らばらないように、使い終わったら水の入ったバケツに入れましょう。
  • ごみ袋…使用済みの花火やそのパッケージなど、出たごみをすべて持ち帰ることのできる大きさのごみ袋を用意しましょう。容量が足りない場合や、穴があいてしまう可能性もあるので、予備の袋もあるとよいですね。
  • チャッカマンやローソク…花火に火をつけるために必要ですので、忘れずに用意しましよう。マッチやライターは持ち手と花火の距離が近く危険なので、できるだけ避けるようにしましょう。
  • 懐中電灯…街灯が少ない場所で花火をする場合、懐中電灯が便利です。チャッカマンや花火の袋に書いてある注意書きを読むときや、探し物をするときに使用できます。スマートフォンの懐中電灯機能を使用するのもよいでしょう。

安全に正しく遊ぶ

花火のパッケージ裏には正しい使い方や、やってはいけないことが書かれているので、しっかりと読み、理解したうえで楽しむようにしましょう。
置き型のものをふざけて手に持つ行為や、燃えている花火を人に向ける行為、風上に向けて花火を持つ行為は思いがけない怪我や火傷に繋がります。
盛り上がっているからと安全をおざなりにする行為は避けるよう、心掛けてくださいね。

深夜時間(午後10時)までに撤退する

鎌倉市・逗子市・藤沢市においては、深夜(午後10時から午前6時)に公共の場所での地域の静穏を害する花火を禁止しています。
花火の音は予想以上に響きやすく、大きすぎる騒ぎ声も住民の迷惑となってしまうでしょう。
条例では午後10時以降が禁止となっていますが、子どもの就寝はもっと早いですし、不快な思いをさせないためにも、騒ぎすぎないことと、きっちり時間までに撤退することを心がけましょう。

深夜花火の防止に関する条例

鎌倉市では、深夜花火の防止について条例で定められています。
その条例では、騒音によって付近に住む人の安眠を妨害するような花火は禁止されています。
鎌倉市のほか、逗子市・藤沢市でも同様の条例が出ています。
公共の場所とは海岸のほか、公園・広場・道路・河川その他の公共の用に供する場所、及び不特定かつ多数の人が出入りする屋外の場所を指します。
鎌倉市の特別対策区域では、深夜花火防止対策協力員が警察の協力を得ながら巡回しており、違反する人に対して指導などを行なっています。今のところ罰則はありません

画像提供:PIXTA

特に大きな音のする爆竹・打ち上げ花火・ロケット花火などは海岸付近に住んでいる人達にとっては「うるさくて眠れない」「火の粉が落ちてきて危ない」といったことで毎晩苦しめられますよね。
条例では爆発や燃焼の程度が著しいものを禁止しており、線香花火などは禁止されていません。
しかしその場合でも、煙が多くでたり、大きな話し声・騒ぎ声が聞こえることで安眠妨害に繋がる可能性があるため、深夜の花火はできるだけ控えるようにしましょう。

花火で夏を満喫♪ルールを守って夏を楽しもう!

鎌倉周辺で花火ができるスポットをご紹介しました。
2022年も鎌倉花火大会は中止となってしまいましたが、手持ち花火でも夏を満喫できますよ。
住んでいる人達に迷惑をかけないようにルールやマナーを守ることを心掛けつつ、夏を楽しみましょう♪

記事を書いた人
関東在住のフリーライター。街歩き・読書・映画など、ひとりで楽しめるものが好きです。