鎌倉の鶴岡八幡宮では、毎年1月15日にどんど焼き（左義長神事）が執り行われます。コロナウイルス感染予防のため、2021年は規模を縮小しての実施となりました。こんなご時世でも、どんど焼きを実施してくださった鶴岡八幡宮さんに感謝しながら、現地で撮影した模様をお伝えします。

どんど焼き（左義長神事）とは？

どんど焼きとは、左義長神事、さいと焼きとも呼ばれる火祭りです。1年のはじめに、正月の注連飾りや門松などを積み上げて、浄火で焚きあげます。（鶴岡八幡宮では毎年1月15日に実施）源平池（源氏池）の畔で「お正月の門松や、しめ飾りを焚きあげることで、正月に迎えた歳神様を浄火と共に見送る」という意味があるお祭です。コロナ禍の今、朝早くから地元住民が歳神様を見送りました。

　「どんど」は円錐形をしており、通常は2基作られますが、2021年の今年は1基での実施となりました。かつては、1月13日に米の粉でだんごを作り、1月14日の朝に木にだんごをさして神棚に供えていたそうです。正月に使用した門松やしめ飾り、書き初めなどを燃やし、その火でだんごを焼いて食べるという風習もありました。なお、書き初めは、燃やした炎が高く上がるほど上達するといわれてきています。

どんどの前には、みかんや鯛、野菜、お神酒がお供えされています。どんどに火をつける前に、神職による祭儀が行われます。

神職さんの祝詞を聞いていると、一年の始まりを前向きに迎えられる気がします。

祭儀中は、神職さんの言葉を聞いている最中頭を下げたり、参加者代表の方と一緒に2礼2拍手1礼をしたりと、見学者も祭儀に参加します。

全ての祭儀が終わると、いよいよどんどに火をつけます。

神職さんが四方に火をつけると、次第に火がどんどにまわっていきます。

火を見ていると、心まで浄化されるような気持ちになります。当日は松をはじめ、正月飾りを持ち込むことができ、その場でお焚き上げしてもらうことが可能です。

どんどに付いた火はさらに大きくなり、やがて爆発音をたてながら勢いよく燃え上がっていきます。想像していたよりもすごい迫力でした。

ちなみに、どんどから出る煙は「身体にあてると若返る」、「火で餅や団子を焼いて食べると達者で暮らせる」などの言い伝えもあります。

なお、どんどに備えられていたみかんは、見学者に配られます。

しめ縄・門松・松などの正月飾りは、お正月に家々を訪れる年神様（としがみさま）をお迎えするための目印。神様に滞在していただくための「依り代（よりしろ）」です。

年神様は1年の初めに、1歳分の年齢と、その年の幸運を授けてくださると言われています。また、穀物の神様でもあり、古からコメを主食としていた日本人にとっては、とても重要な神様です。

そんな神様を、お見送りするのがどんど焼き（左義長神事）。朝7時からと早い時間から行われますが、早起きをして見学してよかったと思える神事でした。来年は通常通り、2基のどんど焼きができることを祈るばかりです。

どんど焼き（左義長神事）の後に訪問するのにおすすめのスポット

どんど焼き（左義長神事）は、朝の7時に行われ、火が燃え尽きるまでおよそ1時間ほどかかりますが、それでもまだ朝の8時。そこで、どんど焼き（左義長神事）後に、朝早くから鎌倉に来るからこそ楽しめるおすすめスポットを紹介します！

ヨリドコロ

ヨリドコロは、稲村ガ崎駅から徒歩2分の場所にあります。大正時代の古民家を改築したカフェで、連日行列が出来る人気店。2020年3月にリニューアルオープンし、新たにカウンター席やお風呂場のレトロな雰囲気漂う席が加わっています。特に、昔ながらの朝ごはんは人気で、脂がのった干物をいただけます。目の前を江ノ電が走るという珍しい場所に建っているのも、注目を集める理由です。数々のテレビ番組にも取り上げられているので、朝早く鎌倉に来た勢いで、訪問してみてはいかがでしょうか。

COBAKABA

COBAKABAは、鶴岡八幡宮から徒歩約10分ほどの場所にあります。美味しくて健康的な朝ごはんを食べれると人気を呼んでおり、朝早くから行列が出来るほど。こだわりの味噌やしょうゆなどの調味料が使われている朝食をぜひ味わってみてください。

bills

billsは鎌倉から江ノ電に乗って約15分ほどの七里ヶ浜にあります。シドニー発・世界一の朝食とも言われるbillsの、日本第1号店。毎朝7時から営業しています。billsでは、目の前に海を見ながら、朝ごはんを食べられるのが魅力です。特に、看板メニューのリコッタパンケーキは絶品。早起きした朝だからこそ、贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。