公園

鎌倉駅からハイキング気分で楽しめる桜の名所 源氏山公園

2020.04.30

源氏にゆかりのある源氏山公園

源氏山公園は、英勝寺と寿福寺の裏にまたがる「源氏山」の山頂周辺に位置する、広大な自然公園です。

源氏山は、「後三年の役」と呼ばれる戦いで、源義家(八幡太郎)が奥州へ向かう際、源氏の象徴である白旗を山上に立てて勝利を祈願したことから、「白旗山」や「源氏山」と呼ばれるようになったと言われています。
昭和41年(1966年)に開園した源氏山公園は、桜の名所としても有名。北鎌倉や大仏方面へ抜けるハイキングコースの中間地点にも含まれており、公園へ向かう道中の散策を含めて楽しめるスポットです。

佐助稲荷神社、銭洗弁財天…
公園までの道のりも見どころ満載

源氏山公園へは、鎌倉駅から徒歩30分程度。公園周辺には山道もあるので、歩きやすい靴と服装で。こまめに水分補給しながら目指しましょう。

鎌倉駅西口を出たら、市役所のある通りをトンネルを越えてまっすぐ進み、鎌倉税務署の先の交差点を右折。小川の流れる静かな住宅街の中を道なりに進んでいきます。

住宅街の途中、出世稲荷として有名な「佐助稲荷神社」があります。向こうまで連なる赤い鳥居が印象的。

そこからさらに進み坂道を登っていくと、金運上昇のご利益で知られる「銭洗弁財天」があります。
道中の見どころも多い源氏山公園への道のり。ぜひ道中立ち寄って、参拝されることをおすすめいたします。

桜の名所・源氏山公園

鎌倉駅から銭洗弁財天までは、徒歩20分程度。弁財天の入口の鳥居を過ぎ、急勾配の坂道を登っていくと、源氏山公園の案内看板が見えてきます。公園の敷地は、左右に8の字を潰したような形に広がっています。

小高い山となっている公園周辺は、周囲を見渡すと向こうの方まで深い緑が広がっています。木々に囲まれた山道を進んでいくと、ようやく公園にたどり着きます。

桜の名所として知られる源氏山公園。公園内ではいたる所で桜が咲き誇っています。

公園内にはベンチやテーブルのある東屋、シートを広げられる芝生やトイレなどがあります。
毎年桜が満開となるシーズンになると、多くの花見客で賑わうほか、地元の住人やハイキングを楽しむ方々、遠足の子どもたちなど、様々な人たちが憩う場として親しまれています。

頼朝の鎌倉入り800年を記念した銅像

鎌倉の歴史が刻まれている源氏山公園。公園の南側には、源氏山公園のシンボルとも言える「源頼朝像」があります。

この銅像は、源頼朝の鎌倉入り800年目を記念して建てられた像。芝生の広場の中に堂々と鎮座し、鎌倉の街を見守っています。

頼朝の銅像周辺には、芝生の広場が整備されています。広場の周りは、様々な種類の木々。緑豊かな景色の中で、歩き疲れた身体をゆっくり休めましょう。

葛原ヶ岡で斬首された日野俊基の墓

頼朝の銅像から再び公園詰所まで戻り、そのまままっすぐ銅像とは逆方向に進んでいくと、国史跡である日野俊基の墓が見えてきます。

日野俊基は、後醍醐天皇の側近。後醍醐天皇に見いだされ、優秀な側近として活躍しましたが、鎌倉討幕の計画が幕府に知られたため、幕府の手によってここ葛原ヶ岡で斬首されました。
その墓である宝篋印塔は、もともと葛原ヶ岡の麓の畑のなかにありましたが、明治時代に現在地に移されました。

周囲を緑に包まれ、ひっそりと佇んでいます。

縁結びの神社・葛原岡神社

墓のすぐそばには、日野俊基の霊をお祀りする葛原岡神社があります。

日野俊基卿は学問に優れていたことから、学問の神様として、また建武の新政への道へ開いたことから開運の神様としても崇められており、各地から多くの参拝者が訪れます。

現在は縁結びの神社としても知られる葛原岡神社。境内には良縁を願い五円玉を結びつける「男石」や「女石」があります。

鳥居の横には、お皿を叩き割って魔を払う「魔去ル石」も。石の下には、割られたお皿がたくさん積み重なっています。

ハート型の絵馬には、良縁を願う数多くの願いがしたためられています。

鎌倉七切通しの一つ・化粧坂(仮粧坂)切通し

先程の頼朝像のある方向まで戻ると、銅像のそばに、鎌倉の七切通しの一つである国史跡の「化粧坂(けわいざか)切通」があります。
「化粧坂」という名前の由来には、討ち取った平家の武将の首に化粧を施し首実検したから、このあたりに化粧をした遊女がいたから、など諸説あるようです。

この化粧坂切通は、かつては東京・埼玉方面と鎌倉を結ぶ重要な出入り口であり、新田義貞が鎌倉攻めをした際に激戦地となった、古戦場でもありました。

防衛上の要所だった化粧坂は、短い距離ながら、鎌倉の七切通しの中で最も急な斜面と言われています。
ごつごつして、ところどころ苔むした岩の階段は、表面がすり減っており、どれだけの人々が行き交ったのだろうかと、思わずこの地が刻んできた歴史と時の流れを思わず想像してしまいます。

天候によってぬかるんでいる場合もあるので、足元に気をつけながら、ゆっくりと味わってみましょう。
化粧坂を降りきると住宅街に出ます。そのまま住宅地を進んでいくと、北鎌倉方面へと抜けることができます。
北鎌倉への道中には、扇ガ谷と山ノ内を結ぶ切通「亀ヶ谷坂」も。亀ヶ谷坂も、化粧坂と並ぶ鎌倉の七切通し「鎌倉七口」の一つ。お時間ある方は、ゆっくり散策されてみることをおすすめします。

歴史と自然を味わえる源氏山公園

美しい桜の景色だけでなく、鎌倉の歴史を感じられる史跡やご利益のある神社など、周辺スポットを含めて楽しめる源氏山公園。住宅街や切通、公園周辺の森など、少し歩くだけで目に見える風景がどんどん変わるのは、地形に変化の多い鎌倉ならではの楽しみ。
ぜひ歩きやすい靴を履き、時間をかけてハイキングがてら訪れてみてはいかがでしょうか。

源氏山公園
〒248-0011 神奈川県鎌倉市扇ガ谷4-649-1
TEL 0467-45-2750(鎌倉市公園協会) 定休日 なし
入場料 無料
駐車場 なし
URL https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/koen/p_genjiyama.html

記事を書いた人
逗子在住。外資系出版社勤務の傍ら、2016年よりライターとして活動開始。2020年2月よりフリーランス。街角の園芸活動や植物に魅了され「路上園芸学会」を名乗り魅力を発信。 ウェブメディアを中心に、街歩きや植物に関する取材記事、インタビュー記事などを執筆。2016年よりデザイナーの藤田泰実とともに路上観察ユニット「SABOTENS」としても活動。組み合わせると路上園芸の風景が作れる「家ンゲイはんこ」の制作や、国内外での作品展示・グッズ販売を行う。