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いつまでも続いてほしいほっとする味わい 創業300年の老舗・力餅屋で繊細な甘味を味わう

2023.07.28

江戸時代から300年以上、9代にわたって自家製手づくり、無添加を守っている歴史と伝統のある鎌倉の老舗・力餅屋。通常の和菓子とは違い、しっかりとした弾力や米の風味を感じる素朴でほっとする餅の味が人気です。
今回は地元の方から観光客まで、さまざまな客を虜にする唯一無二のお店とその商品をご紹介します。

戦後のバラック建てを今なお使用

江ノ島電鉄長谷駅から徒歩3分とアクセスのよい位置に構える店舗。
長谷駅下車後、目の前の通りを鎌倉大仏・長谷寺と反対方向へ進み、その突き当りにあるひとつ目の信号を右折し直進。星の井交差点を通過し、そのまま真っすぐに進んだ右側にお店が見えてきます。

現在の建物は太平洋戦争の終戦後、物資難の最中に急ごしらえで建てたバラックを今なお使用しています。時代の流れを感じさせながらも温かみ・風情のある店構えです。
「鎌倉名物夫婦饅頭」と書かれた木製の看板は、経年変化で老舗の味が存分に出ています。文字列が逆になっているのにも歴史の長さを感じさせます。
さらに、お店を飾る力強い大暖簾は、愛知生まれで昭和初期に活躍した、書家の林祖洞(1899~ 1949年)の筆によるものです。

あじさいの時期をはじめとした観光シーズンは、行列ができるほどの人気ぶり。力餅などの人気商品は夕方には売り切れてしまうこともあるので注意が必要です。

素朴で味わい深い力餅屋のお菓子

力餅屋のお菓子は何と言ってもいつまでも変わらない素朴さと、素材の味・食感を活かした味わいが魅力。創業当時から無添加の手作りにこだわっており、他のお店では替えが効かない商品がリピーターを生む秘訣です。

権五郎力餅 店の名前にもなっている看板商品

御霊神社の祭神鎌倉権五郎景政にちなんでつくられた権五郎力餅は、力餅屋の祖先が代々の家伝として伝えられてきた商品。
景政の勇気と力に感激した武士たちが、手玉石(約105キロ)と袂石約(約60キロ)を 使って力比べをしたといわれ、神社の境内には今も二つの石が祀られています。当時、この力石に供えた餅を参列者に分け与えたことから『権五郎の力餅』と名づけられました。

季節限定の草餅バージョン

創業時からの製法を守り、つきたての餅を出来立ての餡でくるんだ商品。添加物を一切使用していないため、餅本来の歯ごたえと粘り、あんこ本来の香りと甘さを味わえる絶品で、これだけのために長谷に訪れる人もいるほどの人気。鎌倉土産の定番商品となっています。
2月から4月は季節限定でヨモギを練り込んだ草餅の味が楽しめます。賞味期限は当日中なので、お土産に持っていく際は注意が必要です。箱は10個入りと16個入りから選べます。

求肥力餅 もちもちの求肥を長く楽しめる

出来立ての餡で求肥をくるんだ、求肥力餅。権五郎力餅の賞味期限が当日中なのに比べ、こちらの商品は3日持つのがうれしいところ。求肥のもちもち食感と自然な甘さに魅了されること間違いなしの商品です。個包装なので配りやすいのもポイント。

源氏山・福面まんじゅう 鎌倉ならではのお菓子

源氏山は、源氏山公園で有名な源氏山をかたどったモダンな饅頭。風味豊かな胡麻を練り込んだ小豆餡を使用しており、卵とバターの皮でくるんであります。独特な形状が目を引きます。
御霊神社の例大祭で毎年9月に行われる面掛行列のお面を模した福面まんじゅうも人気商品。やわらかなカステラ生地は、あまり和菓子になじみがないような子どもも満足できること間違いなし。
こちらは常に置かれているわけではないので、購入したいという方は事前に電話で確認してみるとよいでしょう。

ちょとした食べ歩きおやつにも

看板商品の力餅のほかにも、すあまやみたらし串団子、大福、黒糖水ようかん、おせんべい各種など、さまざまな和菓子がバラエティ豊かに取り揃えられています。
店内にイートインスペースはないので、観光途中に立ち寄って食べ歩きするのにもぴったりです。

あじさいポストは鎌倉の風物詩

建物の脇にある懐かしい形の丸形ポストは、通称あじさいポストと呼ばれており、初夏にはポストに寄り添うように大きな球の色鮮やかな紫陽花が咲くことでも有名です。
真っ赤なポストと美しいあじさいは鎌倉の風物詩となっており、ノスタルジーをかきたてられる風景です。

変らない素朴な味わいと雰囲気が魅力

店構え・店内ともに、どこか懐かしい空気を味わえる力餅屋。近くには五霊社鎌倉権五郎景政の石碑が建っており、お店を左に曲がると正面に御霊神社あります。
長谷に立ち寄った際は、鎌倉の歴史とともに歩んできた老舗の和菓子屋で、古くから伝わる素朴な味わいと雰囲気をぜひ楽しんでください。

店名力餅屋
住所神奈川県鎌倉市坂ノ下18-18
電話番号0467-22-0513
営業時間9:00~18:00
定休日水曜日・第3火曜日
URLhttps://www.chikaramochiya.com/
記事を書いた人
関東在住のフリーライター。街歩き・読書・映画など、ひとりで楽しめるものが好きです。