2022年、話題を集めそうな街はいろいろありますが、注目度No.1といったら鎌倉でしょう。
その理由は簡単。2022年のNHKの大河ドラマ「鎌倉殿13人」の舞台だからです。
「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府の最高権力者のことを指します。
物語は、源平合戦と鎌倉幕府が誕生する過程での人間模様や、権力争いの様子が展開されていくとのこと。
出演者は、鎌倉殿13人のほかに、もちろん、鎌倉幕府を興した源頼朝も登場します。
その頼朝が信仰したのが、鎌倉最古の神社、甘縄神明(あまなわしんめい)神社なのです。
甘縄神明神社とは
甘縄神明神社は、江ノ電の長谷駅から歩いて6分ほどの高台にある、長谷の鎮守様です。
その歴史は古く、和銅3(710)年、行基によって草創されたと伝えられています。
考察1:代々源氏の頭領が守護してきた神社
鎌倉は源頼朝以前にも、源頼信、源頼義など代々の頭領たちが拠点としてきた地です。
もちろん、1192年、源頼朝が征夷大将軍に任ぜられ幕府を開いたときも政治の中心となりました。
拠点に選んだのには理由があります。それは鎌倉の地形。
鎌倉は三浦半島を貫いている三浦丘陵の基部に位置する街。海岸線の平地が狭く、すぐに急斜面になっているのが特徴です。つまり街を囲んでいる四方の内、南側が海、残りの東・西・北の3方が山に囲まれた天然の要塞なのです。
この鎌倉全体の地形を凝縮したような場所が、長谷にある甘縄神明神社なのです。
鎌倉最古ということも相まって、一族の繁栄を願う場所にふさわしいと考えても不思議ではありません。
考察2:高台だからこその絶景ポイント
甘縄神明神社の主祭神は、天照大御神。太陽神です。
長谷の高台に鎮座する境内は、目の前に太平洋が広がり、その水平線からのぼる美しい朝日を望むことができる絶景スポット。信仰の場にふさわしいロケーションです。
考察3:時代を超えて魅了する地
鎌倉は多くの文学者たちが愛した地。
鎌倉文士という言葉もあるくらいですが、その筆頭ともいえるのが、1968年、日本人初のノーベル文学賞を受賞した川端康成です。
晩年、甘縄神明神社の目の前に居を構えた川端康成は、この家で戦後日本文学の最高峰と評され、1954年には野間文芸賞を受賞した「山の音」を書き上げています。
甘縄神明神社の織りなす魅力が詰まった1冊になっています。
自分だけの風景に出会える場所
現在、甘縄神明神社は無人の社です。
都会の喧噪とはかけ離れたロケーションにあり、静かな時間が流れています。
疲れた心を癒すのもよし、歴史に思いを馳せるのもよし、朝日を初めとする季節の風景を愛でるのもよし。自分だけの風景と時間に出会えるのが甘縄神明神社です。
寺院名 | 甘縄神明神社 |
住所 | 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷1丁目12-1 |
電話番号 | 0467-22-3347(八雲神社) |
拝観料/入館料 | 志納 |
URL | https://www.trip-kamakura.com/place/amanawa.html |