自然

妙本寺で桜の時期にピンクのコントラストを楽しみたい

2023.07.25

鎌倉駅から徒歩で行ける気軽さと、四季折々の風景の美しさが魅力の妙本寺。
春も多くの方を魅了する景色を見せてくれます。満開の時期に訪れるのはなかなか難しい桜シーズンですが、妙本寺ではソメイヨシノ、海棠、しだれ桜、八重桜が次々と咲くので、きれいな春の景色を楽しめる確率が高め。
自然の中でゆったりと楽しめる春の妙本寺をご紹介します。

四季折々の表情が魅力の歴史あるスポット

妙本寺のある場所は、もとは鎌倉殿を支えた御家人の一人である比企能員の屋敷があった場所で、兼任3年(1203年)の比企の乱で比企一族が北条氏によって滅ぼされた地でもあります。その後、比企一族の霊を弔うためにお堂を建てたのが妙本寺の始まりと言われており、比企熊本が開基、日蓮聖人が開山。比企熊本は、比企能員の未子であり順徳天皇に仕えた儒学者です。

春の訪れとともに人で賑わってくる鎌倉ですが、その鎌倉駅前の喧騒から離れて春を満喫できるのが妙本寺。鎌倉駅から徒歩で10分ほどの場所にもかかわらず、緑に囲まれた静かな場所で、ゆったりとお花見をしたい方におすすめです。
春だけではなく、梅雨の時期にはあじさい、秋には紅葉も楽しめるスポット。鎌倉駅周辺を散策する際には、ほっと一息つきに訪れていただきたい場所です。

妙本寺の桜の見頃

妙本寺では、ソメイヨシノ・しだれ桜・八重桜が境内に順々に咲き乱れます。本数が多いわけではないですが、少しずつ時期をずらして見頃を迎えるので、桜の時期に訪れると何かしらの桜が美しい姿を見せてくれるのが魅力。さらに祖師堂の前に咲く海棠も有名で、妙本寺の境内ではピンクのコントラストを見ることができます。
例年では、ソメイヨシノが3月下旬に開花し始め、3月末から4月上旬が見頃。海棠も同じ時期に楽しめます。そして、ソメイヨシノや海棠が見頃を過ぎたあたりで、八重桜やしだれ桜が見頃を迎えます。

どの風景も美しい妙本寺の桜

妙本寺には桜や海棠などが春の時期の境内を彩ますが、その花も境内の歴史的な建造物との相性が良く、どこを切り取っても絵のような美しさを放っています。
落ち着いた雰囲気の境内でゆったりとした時間を過ごしたい方におすすめの、桜の見どころをご紹介。

桜と海棠のピンクのコントラストが美しい祖師堂前

祖師堂の前には、その美しさで知られている海棠が咲き誇ります。そして、その手前の日蓮聖人銅像の近くにソメイヨシノが。ソメイヨシノの淡いピンク色と比較して、海棠は少し濃いめのピンクに色付くため、ピンクのコントラストを楽しむことができます。
さらには祖師堂に向かって右手に八重桜が咲くので、3色のピンクに染まった境内を散策できるチャンスもあります。

ソメイヨシノ・海棠・八重桜のすべてが満開とはいかないものの、境内がピンク色に染まる様子は、春の雰囲気に浸るのには十分すぎるほど。緑に囲まれた境内ではピンクの花々が際立ち、暖かい気持ちにさせてくれます。
二天門過ぎたあたりから見渡す景色と、祖師堂に近づいて振り返った時の景色は、ピンクのコントラストを存分に満喫できておすすめ。

日蓮聖人銅像とソメイヨシノを見上げると晴れやかな気持ちに

本堂と祖師堂の間にある日蓮聖人銅像。こちらの日蓮聖人銅像とソメイヨシノの相性が抜群によく、なんだがご利益がありそうな風景です。
日蓮聖人銅像は、日蓮聖人立教開宗750年と鎌倉布教750年を記念して、平成14年に建てられました。日蓮宗の始まりは建長5年とされており、当時の政治文化の中心である鎌倉のあちらこちらで「法華経こそお釈迦さまの真実の教えでもある!目覚めよ、人々!」と説いたそうです。

堂々とした日蓮聖人の姿と青空に映える薄ピンクのソメイヨシノのコラボレーションを見上げると、心穏やかになる気がします。

幾重にも重なる八重桜の美しさ

ソメイヨシノとはまた違う美しさの八重桜。ソメイヨシノが見頃を過ぎた頃に盛大に見頃を迎えるので、妙本寺での桜シーズンは他のスポットよりも少し長く感じられます。
地元の方は、この時期何度も訪れるという方も多いかもしれません。何度も足を運びたくなるほど、どの桜も魅力的なのです。

八重桜はソメイヨシノの可憐な美しさとは異なり、少し濃いめの落ち着いたピンク色が印象的。しとやかな美しさがあり、幾重にも重なる花びらがボリュームがあって素敵です。
妙本寺の杉木立の参道を抜けて石段を登り切ったところにある、二天門とのコラボレーション風景を楽しむことができます。写真は、祖師堂前から振り向いた時の光景。

本堂前のしだれ桜も見逃せない美しさ

本堂前にはしだれ桜が咲きます。ソメイヨシノの見頃が終わる頃に見頃を迎えるしだれ桜。派手さはないですが、しっとりと咲くしだれ桜も落ち着いた境内にぴったりの雰囲気。
参道からまっすぐ進むと祖師堂が目に入りますが、本堂は方丈門をくぐって石段を登るとあるのでお見逃しなく。

祖師堂前の海棠の濃いピンクに春の暖かさと趣を感じる

春の妙本寺で、ソメイヨシノと同じくらいの時期に美しく咲く花として有名なのが海棠です。ソメイヨシノよりも濃いピンク色で、暖かみを感じる色合いなのが特徴。
妙本寺では、祖師堂に向かって左手側に堂々とした様子で咲き誇ります。
祖師堂は、日蓮宗の開祖である日蓮聖人を祀るお堂のこと。鎌倉では最大規模のお堂です。源頼朝の乳母である、比企の尼が住んでいた場所がこの辺りであるとされ、2代将軍である源頼家が生まれた場所でもあると伝えられています。

海棠の濃いめのピンクの花びらは、散った姿も美しく、木の下に花びらが広がる光景もまた風情を感じられます。お寺らしい光景の中に、美しく散った海棠の姿が相まって、より趣ある風景を作り出している印象です。

桜の季節を長く楽しめるのが嬉しい

妙本寺では、ソメイヨシノ・八重桜・しだれ桜と少しずつ時期をずらして見頃を迎える桜を楽しむことができます。そのため、観光の方は時期をはずしてしまってガッカリということが少ないですし、地元の方は長い期間桜を堪能できるという嬉しいスポット。
さらに海棠も咲くので、春はピンク色に染まる境内で、ゆったりとお花見をしてみてはいかがでしょうか。

スポット名妙本寺
住所神奈川県鎌倉市大町1丁目15-1
電話番号0467-22-0777
拝観時間9:00〜16:00
URLhttps://www.myohonji.or.jp/
記事を書いた人
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