鎌倉には数多くの寺院がありますが、その中でも花の寺として知られる長谷寺。特に6月になると、境内に咲く約40種2500株のあじさいが見事な景色を作り出します。一面にあじさいが彩る“あじさい路”は、この時期見逃せません。
見どころ満載の長谷寺のあじさいシーズンについて紹介します。さらに、長谷寺でのあじさいのおすすめ写真撮影スポットもお伝えしますよ。
長谷寺のあじさいの見頃と特徴
【例年の傾向】
- 開花時期:5月中旬~7月上旬
- 見頃時期:6月中旬~下旬にかけて
- 剪定時期:7月上旬
例年では、5月中旬から下旬にかけて長谷寺のあじさいは開花します。そして7月上旬までの比較的長い期間楽しめるのが長谷寺のあじさいの特徴。それは、品種が多いことに加え、境内の標高差や日当たりなども関係します。
例えば、一番の見どころである「あじさい路」は山上に位置するため、少し遅めの開花となります。一方で、ヤマアジサイやガクアジサイは開花が早いと言われています。
長谷寺のあじさいは見どころ満載
長谷寺のあじさいシーズンは多くの人で賑わいます。あじさいの数や品種の多さもそうですが、境内で様々な表情のあじさいを見ることができるのも要因の一つではないでしょうか。
長谷寺であじさいをじっくり観賞しようと思うと、見どころが多いので、あっという間に1〜2時間ほどは経ってしまいますよ。長谷寺のあじさいの見どころについてお伝えします。
絶景!カラフルに彩られるあじさい路
長谷寺のあじさいのメインスポットは、「あじさい路」と呼ばれる眺望散策路。
この道は、山上にある「観音山」から山下にある「経蔵」までを結ぶ約500mのルートで、約40種類・2500株ものあじさいが咲き乱れます。道沿いには、白やピンク、紫や青など色とりどりのあじさいが並び、まるで絵画のような美しさです。
あじさい路上段からは、壮大な由比ヶ浜が一望できるほか、お寺らしい石塔など魅力的な景色が見られるスポットが点在し、歴史的な雰囲気も楽しめます。
この道は一方通行になっているため、戻って見ることができません。両側の景色を、余すところなく堪能してくださいね。
美しい景色が見られるあじさい路ですが、細い階段が続くため多少の体力が必要となります。運動靴など歩きやすい靴で行くのがおすすめ。
あじさい路について
あじさいシーズンには見逃せないあじさい路ですが、拝観料の他に入場券が必要になるなど、通常の参拝方法と異なるので注意が必要です。
また、入場券を購入しても、混雑時は何時間か待ち時間が発生する場合があります。「あじさい路入場券」を購入すると一旦長谷寺を出ることもできるので、他のスポットを観光してから戻ってくるのも良いかもしれません。
あじさい路入場券 | 小学生以上 500円 |
時期 | 5分咲き~見頃終了※2023年は6月1日より入場券が必要でした。※有料期間は長谷寺公式サイトにてお知らせがあります。 |
拝観&あじさい観賞セット券 | 日時指定券の事前WEB販売予約した日時に、優先的にあじさい観賞が楽しめるもの。 ※長谷寺公式サイトにてお知らせがあります。 |
※あじさい路以外でも、長谷寺のあじさいを楽しむことはできます。あじさい路へ進まない場合は、あじさい路入場券を購入する必要はありません。
長谷寺ならではの固有品種
長谷寺には、他では見られない固有品種のあじさいがあります。その中でも特に有名なのが、「長谷の祈り」という品種です。このあじさいは、濃いピンクから淡い緑色に変化する花色と大きな花房が特徴的で、長谷寺の境内で名前が命名されました。
他にも、「長谷四片」や「長谷の潮騒」など、長谷寺にちなんだ名前が付けられた品種が多数あります。これらの品種は、長谷寺の境内でしか見ることができない貴重なものです。
あじさいのおすすめ写真撮影スポット
長谷寺であじさいの写真撮影を楽しむためのおすすめスポットやコツを紹介します。長谷寺には、あじさいとともに美しい景色や建物を撮影できるスポットがたくさんありますよ。
あじさい路(眺望散策路)
長谷寺のあじさいの見どころといえば、やはりあじさい路と呼ばれる眺望散策路。
斜面に植えられたあじさいが一面に広がり、由比ヶ浜や鎌倉の街並みが見えます。360度に絶景が広がるこのスポットは、あじさいの時期になると大変混雑します。早朝や平日に訪れると比較的空いているかもしれません。
経蔵(輪蔵)
経蔵(輪蔵)は、多くの経典がおさめられたお堂です。
こちらのお堂の周りには竹林やあじさいが植えられており、風情ある写真が撮れます。
卍池を彩るあじさい
地蔵堂は、境内の中腹にある小さなお堂で、中には地蔵菩薩像が安置されています。
このお堂の前には卍池という池があり、あじさいの時期になると、写真のようにあじさいが浮かべられています。
長谷寺のあじさい時期を逃さず撮影するには
長谷寺であじさいを楽しむことができるのは、例年5月中旬〜7月上旬まで。あじさいの品種が多い長谷寺では、種類によって開花する時期が異なります。また、天候や気温などの環境によっても変動します。そのため、長谷寺のあじさいは一斉に咲くというよりは、時期によって咲く品種が変化するという特徴があります 。
開花情報については、長谷寺の公式サイト「花散歩」のページで随時お知らせしてくれているので、自分の好みに合わせて、訪れる時期を選ぶのもおすすめです。
撮影に適した時間帯は、朝や夕方。朝は光が柔らかく、露や雨粒がついたあじさいが美しく見えます。夕方は逆光や夕日があじさいに艶やかな表情を与えます。
昼間は光が強すぎて、あじさいの色が飛んだり、影ができたりすることがあります。もし昼間に撮影する場合は、曇り空や日陰を狙うと良いでしょう。
長谷寺は季節ごとに楽しみのある鎌倉の古刹
ここで、長谷寺の歴史についても少し触れておきます。古刹として知られる長谷寺について知ることで、より興味深く参拝できるのではないでしょうか。
長谷寺は、奈良時代に聖武天皇の勅願で創建されたと伝えられます。平安時代から江戸時代にかけては、鎌倉幕府や徳川将軍家から信仰と寄進を受けました。
ご本尊は、日本最大級の木彫仏・十一面観世音菩薩像。
四季折々の花が楽しめる長谷寺は花の寺として知られていて、桜やあじさい、紅葉の美しさでも有名です。長谷寺は、江ノ電の長谷駅から徒歩5分ほどの場所にあり、花が美しい季節は特に溢れかえるほどの人が訪れるスポット。
長谷寺周辺のあじさいスポット
◆御霊神社|江ノ電とあじさいの鎌倉らしいあじさい風景
住所:神奈川県鎌倉市坂ノ下4-9(長谷寺から徒歩で約8分)
◆光則寺|種類豊富なあじさい風景に魅了される
住所:神奈川県鎌倉市長谷3-9-7(長谷寺から徒歩で約5分)
あじさいの名所・長谷寺で色とりどりのあじさいを満喫
長谷寺は、鎌倉を代表するあじさいの名所です。色とりどりのあじさいの花が眺望散策路を彩ります。品種の多い長谷寺では、時期によってあじさいの色や形が変化するので、長い期間楽しむことができるのも魅力的。
また、あじさいとともに美しい景色や建物を撮影できるスポットがたくさんあります。訪れる際には、時期や時間帯を選び、他の人や花に配慮しながら、自分らしいあじさいの写真を撮ってみてはいかがでしょうか?
長谷寺は、あじさいの美しさを堪能できる素晴らしい場所です。ぜひ一度訪れてみてください。
寺院名 | 長谷寺 |
アクセス | 江ノ電「長谷駅」より徒歩約5分 |
住所 | 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2 |
電話番号 | 0467-22-6300 |
拝観時間 | 7月~3月:8:00~16:30(閉山17:00)4月~6月:8:00~17:00(閉山17:30) |
拝観料 | 大人:400円/小学生:200円 |
URL | https://www.hasedera.jp/ |