【明月院のあじさい】鎌倉随一のあじさいの絶景に浸る

2024.06.07

鎌倉のあじさいと言えば、明月院を想像する人が多いのではないでしょうか。
あじさいシーズンが特に人気のある鎌倉の中でも、明月院は「あじさい寺」と呼ばれるほど梅雨の時期は美しい風景を見せてくれる名所です。
毎年多くの方を魅了してやまない明月院のあじさいの魅力とは?見頃や見どころ、楽しみ方の他、混雑回避方法についてもご紹介します。

明月院のあじさいの見頃と特徴

【明月院】あじさい色に染まる境内
  • 開花時期:5月下旬~7月上旬頃
  • 見頃時期:6月上旬~下旬にかけて
  • 剪定時期:7月5日~7月7日(2023年実施日/2024年の日程は未定)

例年では、最も美しいあじさいが見られるのは6月中旬から下旬なのでお見逃しなく。
なお、あじさいは美しさを保つことや風通しを良くするという理由で、剪定が必要な植物です。
明月院でも見頃を過ぎる頃にあじさいの剪定を行うとのことなので、遅めの時期にあじさい散策に出かける場合は、剪定日に要注意。
例年では7月の最初の土日が終わった後に手入れをするとのことですが、その年の気候によってあじさいの傷み具合も異なり、7月に入ってすぐに剪定することもあるそうです。
鎌倉観光公式ガイドでは、剪定日の情報が掲載されています。こちらを確認するか、明月院に問い合わせてから訪れることをおすすめします。

なぜ明月院といえばあじさいなのか?

【明月院のあじさい】花手水

あじさいシーズンは特に賑わう鎌倉ですが、その中でもあじさいの美しいお寺として全国的に有名な明月院。明月院の方に伺ったところ、昭和40年代からすでに、「あじさい寺」と呼ばれていたとのことでした。
なぜ明月院にあじさいが増えていったのかという理由については、当時のご住職が花好きで、境内に様々な花木を植栽したところ、あじさいが気候や土地に合って増えていったのではないかとお答えいただきました。
戦争で荒れ果てた人々の心を慰めようとして、明月院のご住職があじさいを植え始めたのではないかとも言われています。

鎌倉で一度は見ておきたい明月院ブルー

【明月院のあじさい】明月院ブルー(画像提供:宮本英治)

明月院のあじさいの種類と言えば「ヒメアジサイ」。あじさいシーズンになると、約2,500株のヒメアジサイが境内を彩ります。その光景は、しっとりと美しく神秘的。北鎌倉の趣ある風景と相まって、県外からも多くの方が見に訪れるほどの美しさを放ちます。

【明月院のあじさい】至る所に咲く明月院ブルーのあじさい

同じく鎌倉のあじさい寺と呼ばれる長谷寺ではあじさいの種類や色が豊富ですが、落ち着いたヒメアジサイのブルーで統一されているのも明月院の魅力の一つです。
ヒメアジサイは、昭和のはじめに牧野富太郎(まきのとみたろう)博士が発見し名付けた品種だそう。咲き始めは淡い色ですが、そこから徐々に青みを増して、明月院ブルーと呼ばれるほどの特別な風景を見せてくれます。

明月院ブルーの見逃せない美しさ

明月院であじさいの美しさを堪能できる見どころをご紹介します。長い列に並ぶことの多いあじさいシーズンの明月院。訪れたら絶対に見逃せないポイントをぜひ抑えておきましょう。

明月院ブルーで埋め尽くされる山門前

【明月院のあじさい】明月院ブルーと山門

鎌倉のあじさい風景で、最も有名と言ってもいいほどの絶景が見られるのは「明月院の山門前」。
趣のある山門と明月院ブルー、そしてすり減った感じがより一層風情と歴史を感じさせる鎌倉石の石段が魅力的な風景です。

【明月院のあじさい】石段を囲むようにあじさいが咲く

石段を上がっていくと両側にあじさいが咲き乱れ、あじさいの美しさを余すところなく感じられるスポットに。
この場所の明月院ブルーの景色は圧巻で、この景色を求めて大行列になるのも頷けます。

明月院ブルーが咲き乱れる境内

【明月院のあじさい】通路の両側に咲くあじさい

あじさいの見頃を迎えた境内は、至る所に明月院ブルーのあじさいが咲き、上品なブルーで溢れています。
山門前もそうですが、それ以外の道も両側にあじさいが咲いている場合があり、明月院ブルーに囲まれて、その美しさを堪能することができるのです。

【明月院のあじさい】アジサイに囲まれる通路

思わず写真に収めたくなる光景が多く見られますが、人が多いとなかなか神秘的な明月院ブルーの景色を撮るのは難しいもの。
開門の時間に合わせるか、閉門直前に行くことで満足のいく写真が撮れる可能性は高まるでしょう。

お地蔵様とあじさいの光景に癒される

【明月院のあじさい】花想い地蔵とあじさい

境内の開山堂の前には「花想い地蔵」という季節の花を抱えたお地蔵様がいます。あじさいの季節には、美しいあじさいをあふれるほど抱えて穏やかな表情で置かれていて、その姿を見るだけで癒されます。

【明月院のあじさい】お地蔵さまとあじさい

明月院には花想い地蔵の他にも、お地蔵様とあじさいの癒しスポットが数箇所あるので、ぜひ見つけてみてください。

芸術的な花手水に釘付けになる

【明月院のあじさい】美しい花手水

咲き乱れるあじさいはもちろん美しいですが、花手水もフォトジェニックで見逃せません。思わず見入ってしまう美しさ。
花手水は鎌倉内でも様々なお寺や神社で見ることができますが、それぞれの特徴が出るところ。明月院の花手水は、シンプルであじさいの魅力が引き立っています。

梅雨の時期にはハナショウブも見逃せない

【明月院のあじさい】雨露に濡れるハナショウブ

明月院であじさいが見頃を迎える頃、本堂後庭園ではハナショウブも見頃を迎えます。白や紫のハナショウブが咲き誇り、あじさいとは異なる美しさを放つ魅力的な光景を見ることが可能です。
本堂後庭園は期間限定で特別公開されますが、こちらは通常の拝観料とは別に特別拝観料がかかります。

【明月院のあじさい】ハナショウブとあじさいの共演

本堂後庭園の奥にもあじさいが咲くので、あじさいとハナショウブを同時に写真に収めることもできるのも嬉しいポイント。

明月院のあじさいシーズンの混雑回避方法

明月院のあじさいシーズンは例年混雑していて、長い行列に並んで参拝を待ったという人も多いかもしれません。明月院では、整理券の配布がないため、参拝するには順番待ちの列に並ぶしかありません。ここでは、混雑を少しでも回避するためのおすすめの時間帯やタイミングをお伝えします。

混雑回避のおすすめタイミング

  • 開閉門辺りの時間帯
  • 平日
  • 雨の日

あじさいシーズンの明月院は、通常寄りも開門時間が延長されます。
通常だと9:00~16:00ですが、6月は8:30~17:00(最終受付16:30)。開門時間に合わせて訪れる、もしくは16時頃の人出が落ち着く時間帯に訪れるのも良いでしょう。
また、休日はかなりの行列ができることが予想されるため、できれば平日に、そして雨の日の方が混雑回避できる可能性は高いと言えます。
雨の日に見るあじさいも、雨露に濡れて風情がありますよ。混雑を回避して、ゆったりとあじさいを堪能してみてください。

明月院周辺のあじさいスポット

古民家ミュージアムのあじさい

◆古民家ミュージアム|アートと楽しむ100種類以上のあじさい
 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内392-1(明月院から徒歩で約7分)

◆建長寺|広い境内でゆったり楽しむあじさい風景
 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内8(明月院から徒歩で約12分)
◆円覚寺|歴史的建造物と色とりどりのあじさい
 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内409(明月院から徒歩で約10分)

あじさい寺で幻想的な明月院ブルーを堪能

あじさいシーズンには人で溢れかえる鎌倉の中でも、特に人気のある明月院。混雑覚悟にはなりますが、明月院ブルーの美しい光景はぜひ一度は見ていただきたい絶景です。
混む時間帯を避けて訪れることができれば、明月院ブルーの幻想的な世界に浸れるでしょう。人が多くても、並んで見る価値のある光景だと思えるはず。
ハナショウブも咲いていたり、あじさい以外の楽しみもあるので、梅雨の時期の明月院を思う存分堪能してください。

スポット名明月院
住所神奈川県鎌倉市山ノ内189
電話番号0467-24-3437
拝観時間9:00〜16:00
※6月拝観時間:8:30~17:00(最終受付16:30)
拝観料高校生以上 500円 小中学生 300円
障碍者 無料(要障害者手帳)※付添1名無料
【本堂後庭園公開】拝観料と改めて500円
URLhttps://trip-kamakura.com/place/230.html
記事を書いた人
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