公園

北鎌倉駅からハイキングで行く六国見山森林公園

2020.07.02

鎌倉市で2番目に高い六国見山

北鎌倉・円覚寺の裏山に位置する六国見山(ろっこくけんざん)は、標高147mと、鎌倉市で2番目に高い山です。
かつて山頂から、相模・武蔵・伊豆・上総・下総・安房の6つの国が見えたことが、「六国見山」の名前の由来となっています。

六国見山の山腹に広がる自然公園・六国見山森林公園は、自然とのふれあいや、大島・富士山・丹沢などの眺望景観を大切にした公園として整備された場所。宅地の中に残された貴重な樹林地です。

北鎌倉駅から歩いて行くことができ、そのまま明月院や散在ガ池森林公園にもアクセスできる、身近なハイキングスポットです。
この記事では、自然豊かな六国見山森林公園の見どころをご紹介します。

北鎌倉駅から歩いて、六国見山森林公園へ

六国見山森林公園へ行くには、北鎌倉駅で下車。本来でしたら円覚寺側の東口改札が最寄りですが、現在途中の北鎌倉隧道が崩落の危険性のため通行禁止となっているため、西口改札側から迂回していく必要があります。

円覚寺の池の間の橋を渡り、県道21号を大船方面へ道なりに歩いていきます。

10分ほど歩いていくと、「山ノ内ハクモクレン公園」という大きなハクモクレンの木が生えた場所があるので、そのすぐ先を道を右折。
道の向こうに踏切が見えてきますので、踏切を渡ってまっすぐ進みます。

踏切を超えると、閑静な住宅街が広がり、一気に緑も濃くなります。

そのまま進み、住宅の間の階段を登ると「至・六国見山」の案内板を発見。

背後を振り返ると、向こうの方に大船の観音像が見える見晴らしの良さです。

立て札に従って階段を登っていくと、住宅地の電信柱に「至・六国見山(約650メートル)」という案内板がありますので、案内に従って進んでいきます。

住宅の向こうの方には、こんもり繁った緑。森を目指し進んでいったところで、六国見山森林公園の入口(北口)が見えてきました。

一気に緑に包まれる、公園内部

階段を登ると、頭の上も左右も、木々に包まれます。

足元には草むらが雲海のように広がり、木漏れ日を受けながら向こうの方まで連なる木々の光景はなんとも幻想的です。

階段を登ると案内板があるので、「明月院・今泉台・散在ガ池森林公園方面」へ進んでいきます。

5〜10分ほど歩くと、右手に「夫婦桜」と刻まれた切り株を発見しました。

木々が多く見えづらいですが、この切り株の向こうに、立派な桜の木が生えています。

付近の案内板によると、この夫婦桜のある一帯で、里山再生プロジェクトとして植樹が行われているそうです。

「六国」を見渡せる展望広場

夫婦桜を過ぎると、向こうの方に小高い丘のような場所があり、遠くを見ながらくつろぐ人たちの様子が見えたので、目指してみます。

登ってみたところ、展望広場となっていました。
小高い丘になっている展望広場はかつての富士塚で、富士山を神格化し土を持って盛ってつくられた、富士信仰の名残と言われています。
周囲は桜の木が生えており、桜の開花シーズンにはお花見も楽しめるそう。

冒頭で書いた通り、六国見山の名前は、相模・武蔵・安房・上総・下総・伊豆の六国が一望できたことに由来します。かつては「国見」の山として重宝された場所。

展望広場から南側を見渡すと、こんもりとした鎌倉の山並み、その向こうに由比ヶ浜の海岸が一望できる眺望を楽しめます。天気のいい日には富士山も見えるそう。

逆の北側を見渡すと、ランドマークタワーなど、横浜の建物群も見渡すことができます。

奈良時代の伝説の名残・稚児塚

展望広場で気持ち良い風を浴びしばし休憩したら、来た方向と逆側にある散策路を進んでいきます。

しばらく歩くと「稚児の墓」という案内板が。ここは「稚児塚」と呼ばれる場所。我が子をワシにさらわれた奈良時代の由比の長者・染屋時忠夫婦が、子を弔うために建てたと言われている塚です。
その子は奈良東大寺まで運ばれ立派な僧として育てられ、後日両親と再会し幸せに暮らした、という伝説もあるそう(『てくてく日和 秋を探しに六国見山へ』鎌倉市公園協会パンフレットより)。

山道にひっそり佇む山頂の碑

稚児塚を過ぎしばらく山道を歩くと、木々に囲まれた道沿いにひっそり「六国見山山頂」の案内板が立っています。

147.3メートルの六国見山は、鎌倉市で二番目に高い山。
案内板の下には、コンクリートブロックに太字で「六国見山」と書かれたなんとも不思議な標識が。
かすれてしまっていますが、文字の下のイラストは、後から調べたところ、なんと麻雀牌で標高の「147メートル」が示されているとのこと。

あじさい寺として知られる明月院へ

そのまま山道をしばらく進むと、住宅街が現れます。

市街地からアクセスの良い場所に深い森があるのが、鎌倉の魅力。そのまま住宅街の中の道を進み、すぐそばにある細い道を下っていくと、「あじさい寺」として知られる明月院へと続く道へ出ることができます。

ひっそりしたつづら折りの道ながら、車の通りがあるので、気をつけながら進みましょう。

お時間のある方は、せっかくですので明月院にも寄られることをおすすめします。
あじさいの咲くシーズンには、入口から境内まで、たわわに咲き誇るあじさいが見事です。

住宅街の中の身近な森林浴スポット

北鎌倉駅から歩いて行ける場所ながら、眺望と森林浴を存分に楽しめる、六国見山森林公園。
ぜひ明月院や円覚寺など、北鎌倉駅周辺のお寺への参拝とセットで訪れてみてはいかがでしょうか。
散策路は整備されていますが、歩きやすい靴で出かけられることをおすすめします。これからの季節は虫よけ対策もお忘れなく。

六国見山森林公園
247-0054 鎌倉市高野36番14
TEL 0467-45-2750(財団法人鎌倉市公園協会  事務所(鎌倉中央公園内))
休園日 なし
開園時間 通年
入場料 無料
駐車場 なし
URL  https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/koen/p_rokkoku.html
http://kamakura-park.com/tekuteku/pdf/rokkoku.pdf

記事を書いた人
逗子在住。外資系出版社勤務の傍ら、2016年よりライターとして活動開始。2020年2月よりフリーランス。街角の園芸活動や植物に魅了され「路上園芸学会」を名乗り魅力を発信。 ウェブメディアを中心に、街歩きや植物に関する取材記事、インタビュー記事などを執筆。2016年よりデザイナーの藤田泰実とともに路上観察ユニット「SABOTENS」としても活動。組み合わせると路上園芸の風景が作れる「家ンゲイはんこ」の制作や、国内外での作品展示・グッズ販売を行う。