四季の花が絶えることなく、「鎌倉の西方極楽浄土」とも呼ばれる【長谷寺】。境内は本堂をはじめ、山門、鐘楼、観音ミュージアムなど、見ごたえのある建築が並んでいます。
なかでも紅葉の季節の長谷寺は、手入れの行き届いた秋冬の花木と滋味のある建築とともに、カエデやイチョウの色づきを楽しめます。さらに秋には、期間限定で夜のライトアップイベントも開催。ロマンチックな景色を楽しみたいという人や、長谷寺の新しい一面を発見したいという人におすすめですよ。
長谷寺の紅葉の見頃と特徴
- 色付きはじめ:例年11月下旬頃
- 見頃:11月下旬から12月中旬(気象の条件によって前後する)
長谷寺の紅葉では、黄金色に輝くイチョウや、鮮やかな紅色のイロハカエデを中心に見ることができます。
さらに2023年は、11月23日(祝)〜12月3日(日)の期間で、「秋の夜間特別拝観」が開催。長谷寺の境内が光で照らされます。
「秋の夜間特別参拝」の期間は最終入場が19:00となり、参拝時間が延びるので、夜空を背景にした紅葉をじっくりと見られるのも魅力的です。
花の寺で楽しむ紅葉の景色
広い境内を有する長谷寺には、数多くの紅葉スポットがあります。
- 下境内:山門、妙智池、放生池、弁天堂
- 上境内:輪蔵、眺望散策路
下境内からは空に広がるような紅葉景色を見上げたり、はらはらと落ちてくる散り紅葉を眺めたりという楽しみ方ができます。上境内からは、長谷寺全体の紅葉景色を見渡すことができるほか、、鎌倉の街並みや海の広がる景色とともに紅葉を楽しめます。
それでは山門から順に、紅葉スポットの注目ポイントや道順のヒントを紹介していきましょう。
水面に映る紅葉景色【妙智池・放生池・清浄池】
境内に入って左右に広がるのは、妙智池と放生池。カエデの赤とイチョウの黄色、常緑樹の緑の三色のコントラストが美しく、風情を感じられるスポットです。さらに散り紅葉が浮かぶ水面で優雅に泳ぐ鯉の姿は、心を穏やかにしてくれるでしょう。
高い位置から屋根のように覆う、真っ赤なカエデも注目のポイントです。
また、観音ミュージアムの隣にある清浄池の周辺には、秋から冬にかけて開花するコブクザクラが植えられています。紅葉と桜を一度に見られるなんて、珍しいスポットですよね。
思わず顔がほころぶスポット【和み地蔵・良縁地蔵】
山門から弁天堂・弁天窟方面に向かう途中にあるのが、和み地蔵。来山者の心を和ませるため安置されており、朗らかに微笑んでいる姿がかわいらしい、人気のある撮影スポットです。和み地蔵は「和みシリーズ」として、サイダー、飴、手ぬぐい、ストラップなどのさまざまなグッズを展開する長谷寺のマスコットキャラクター的存在でもあります。紅葉の時期は、カエデをはじめとした木々を背景にした和み地蔵の素敵な写真が撮れますよ。
また、良縁地蔵は三体の地蔵が並んだお地蔵様。本堂へ向かう石段・経蔵横・妙智池方面の3か所に置かれています。散った紅葉が地蔵の周りに絨毯のように広がり、秋を感じさせてくれます。
トンネル状の紅葉に心癒される【地蔵堂周辺】
長谷寺の「上境内」と「下境内」を繋ぐ階段のあたりは、トンネル状になった紅葉を見られる人気スポットです。
さらにその先にある地蔵堂でも、迫力のある紅葉の景色を見ることができます。地蔵堂は信者の発願により建てられたもので、子安・繁栄のご利益がある福壽地蔵が建立されています。
荘厳な佇まいを彩る紅葉【観音堂】
山門をまっすぐ進み、地蔵堂・阿弥陀堂を越えると見えてくるのが、本堂である観音堂。関東大震災で罹災したため鉄骨による再建が進み、罹災から60年以上経った昭和61年に今の堂宇ができあがりました。
白と黒の格式高い観音堂と、紅葉との相性も抜群です。
竹林と紅葉に囲まれた絶景【経蔵】
観音ミュージアムのさらに奥にあるのは、輪蔵と呼ばれる回転式書架を内部に備えた経蔵。
いつもは竹や木々、草花に囲まれている経蔵も、秋になると真っ赤な紅葉と組み合わさって、また違った雰囲気を味わえることでしょう。
鎌倉散策の休憩は【海光庵】
経蔵とその奥の見晴台の間にあるのは、「お寺のカレー」を人気メニューに持つお食事処・海光庵。境内の自然だけでなく、鎌倉の街並みや由比ヶ浜、さらには三浦半島までの広がる眺望が特徴のスポットです。
スポット名 | 海光庵 |
住所 | 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2 長谷寺境内 |
電話番号 | 0467-22-6300 |
営業時間 | 10:00~16:00(食事ラストオーダー15:00) |
定休日 | 不定休 |
URL | https://www.hasedera.jp/restaurant/ |
幻想的な景色が楽しめる紅葉ライトアップ
例年11月末頃から開催される「秋の夜間特別拝観」は、長谷寺の紅葉をライトで照らして幻想的な景色を楽しむ長谷寺のイベントです。
【2023年 開催情報】
11月23日(木・祝)~12月3日(日)
(紅葉の状況によっては延長される可能性あり)
ロマンチックな黄昏時の境内
ライトはまだ明るい時間から点灯されているので、段々と暗闇へ移り変わってゆく景色を眺めることができます。特にロマンチックで美しいのは、日没後、まだ完全に暗くなっていない黄昏時の景色。
まだ空には夕焼けが残り、景色が見えづらくなってきた頃にも、ライトによって煌々と輝く紅葉は一段と映え、情緒的な風景が広がります。
光が水面に映る妙智池・放生池・手水鉢
山門から入ってすぐに広がる妙智池・放生池は、ライトの光を反射して鏡のように紅葉を映して輝きます。また、池や手水鉢の水面には散り紅葉も美しく、いつまでも眺めていたくなるほど。見入るほどに心を奪われてしまうでしょう。
見どころ満載の長谷寺の紅葉で鎌倉の秋を満喫しよう
広い境内を持つ長谷寺は、色鮮やかな秋も見どころが満載。緑色の夏紅葉から、黄色、オレンジ、紅色へと移り変わっていくどの景色も美しく見ごたえがあります。また、自然豊かな長谷寺では、竹林のほか、秋の花であるざる菊、サフラン、千両、万両などと紅葉のコラボレーションが楽しめるのも大きな特徴です。境内には見晴台もあるので、鎌倉全体の紅葉を見ることもできますよ。
ぜひ秋の長谷寺で自然の息吹を感じてみてはいかがでしょうか。
スポット名 | 長谷寺 |
アクセス | 江ノ電「長谷駅」より徒歩5分 |
住所 | 神奈川県鎌倉市長谷 3-11-2 |
電話番号 | 0467-22-6300 |
参拝時間 | 7月~3月:8:00~16:30(閉山17:00) 4月~6日:8:00~17:00(閉山17:30) |
拝観料 | 大人:400円/小学生:200円 |
URL | https://www.hasedera.jp/ |