春の陽気に誘われて鎌倉へ花散策に訪れたい
春の空気に包まれる4月と5月。桜シーズンが過ぎて寂しさを感じるのも束の間、藤やつつじなど、春を感じさせる花々が鎌倉の街や観光スポット、お寺や神社を彩ります。桜やあじさいの季節が特に賑わう鎌倉ですが、その他の花も見逃せない美しさを放っています。
今回は、藤、つつじ、ぼたん、ヤマブキを堪能できるスポットをご紹介。
春の鎌倉で季節の楽しみを見つける
4月の初めの桜やカイドウのシーズンが過ぎると、藤やつつじの花が咲き乱れる季節がやってきます。観光客も少し落ち着き、また人で溢れかえるあじさいシーズンまでは、ゆったりと鎌倉を楽しめるのでおすすめの季節。
人気の時期は大混雑してしまうような、行ってみたかったお店や、なかなか落ち着いて見ることができない人気のお寺なども、連休を避ければゆっくり見て回れるチャンスがあります。
お寺や神社の趣ある雰囲気をじっくりと堪能しながら、美しい花々を楽しむことができるのはこの季節ならでは。
花散策以外に、混雑覚悟でも鎌倉の文化を肌で感じられるイベントに参加してみたい、という方には鎌倉まつりの流鏑馬もおすすめ。さらに気候が良いので、鎌倉でハイキングデビューを飾ってもいいかもしれません。鎌倉には気軽に挑戦できるハイキングコースがたくさんあります。
花散策や伝統的なイベント、そしてハイキングなど、春の鎌倉は魅力的な楽しみ方がたくさんある季節です。
鎌倉で春に楽しむ花は桜だけじゃもったいない
鎌倉の春を代表する花といえば桜をイメージする方が大半かもしれませんが、春の鎌倉は、いろいろな種類の花で街中が美しく彩られます。
鎌倉の藤、つつじ、ぼたん、ヤマブキの花の名所の魅力とは?
鎌倉で藤のしっとりとした美しさに魅了される
ほのかに甘い香りを漂わせる藤の花。鎌倉には、魅惑的な薄紫の藤の花や、爽やかな風を運んでくれる白藤の名所があります。どのスポットも思わず目を奪われてしまう美しさ。
それぞれのスポットの魅力をご紹介します。
鶴岡八幡宮の境内で藤の花巡りをしたい
鎌倉を代表する観光名所である鶴岡八幡宮。歴史ある場所で、さらに四季折々の美しさを見せてくれるスポットなので、一年を通して多くの方が訪れます。
1063年に、源頼朝の先祖である源頼義が、京都の石清水八幡宮の分社を由比ヶ浜に建てたのが始まりと言われています。鎌倉初代将軍の源頼朝とゆかりが深く、武士の守護神としても崇敬されました。
そんな鶴岡八幡宮には、幻想的な薄紫の藤の花と、爽やかで可憐な印象の白藤が両方咲きます。贅沢に藤の花を楽しめるスポットなのです。
白藤は、旗上弁財天社の社殿の前に藤棚があり、見頃には周辺がパッと華やぐ美しさを放ちます。例年だと、4月中旬から下旬頃に見頃を迎えます。
薄紫のノダフジは、源氏池の辺りや鶴岡幼稚園に藤棚が。モコモコとして少し可愛らしく咲く白藤とは違って、優美な印象で長めの房が降り注ぐように咲き誇るノダフジ。白藤よりも少し遅れて、4月下旬頃に見頃を迎えます。
スポット名 | 鶴岡八幡宮 |
住所 | 鎌倉市雪ノ下2丁目1-31 |
電話番号 | 0467-22-0315 |
拝観時間 | 10月~3月:6:00~21:00 4月~9月:5:00~21:00 |
URL | https://www.hachimangu.or.jp/ |
光則寺で静かに白藤とノダフジを堪能する
鎌倉の中でも、観光スポットの多い長谷エリアにありながら、ゆったりと季節の花々を楽しむことのできる光則寺。1274年に日蓮上人の弟子日朗上人が、北条時頼の側近である宿屋光則の屋敷に開いたお寺です。春には、山道の桜をはじめとして、樹齢約150年と言われているカイドウも美しく咲き誇ります。
そして、その後に人々の目を楽しませてくれるのは、門の手前にある白藤とノダフジ。
さらに、境内には立木仕立てのノダフジが咲きます。門前にある白藤とノダフジは、訪れた人々を惹きつける美しさ。例年だと、白藤の方がノダフジよりも少し見頃が遅いようです。タイミングがよければ、白藤もノダフジも堪能できます。
境内のノダフジは、立木仕立てということで、藤棚に咲く藤とは少し異なる迫力があります。力強く咲く境内のノダフジもお見逃しなく。
スポット名 | 光則寺 |
住所 | 神奈川県鎌倉市長谷3丁目9-7 |
電話番号 | 0467-22-2077 |
拝観時間 | 8:00~17:00 |
拝観料 | 大人(高校生以上):100円 小・中学生:無料 |
華やかな春の極楽寺で白藤に癒されたい
風情を感じられるエリアにある極楽寺。江ノ電の極楽寺駅からすぐの場所にあり、桜の季節もあじさいの季節も、その魅力を存分に味わうことのできるお寺です。北条義時ゆかりのお寺でもあり、義時の三男である重時が建立しました。
そんな極楽寺の春の楽しみは、桜だけではありません。白藤が、境内の少し奥まったところに咲き誇ります。新緑の中で、美しい白藤がより一層映える光景を見ることができる癒しスポット。房が短めの白藤ですが、存在感は抜群。
同じ季節に、極楽寺の境内には八重桜やつつじも咲きます。しっとりとした、落ち着いた雰囲気が魅力の極楽寺ですが、春は華やかに彩られるので、ぜひこの時期に訪れてみては?
スポット名 | 極楽寺 |
住所 | 鎌倉市極楽寺3-6-7 |
TEL | 0467-22-3402 |
参拝時間 | 9:00~16:30 (宝物館は10:00~16:00) |
拝観料/入館料 | 志納 |
長谷寺らしい景色と共に見る藤の花の美しさ
花の寺として有名な長谷寺。あじさいの季節が特に有名ですが、その他の季節も四季折々の花を楽しむことのできる、一年を通して華やかな雰囲気のあるお寺です。
鎌倉では杉本寺に続いて2番目に古いお寺であるとされ、その歴史は奈良時代に始まったと伝えられています。ご本尊は、十一面観世音菩薩像で、長谷観音の名で親しまれています。
長谷寺の藤の花は境内の何箇所かに咲きますが、ぜひ見ていただきたいのは観音堂前の藤棚。
観音堂前の藤の花は、背景に長谷寺ならではの、鎌倉の風景も映って贅沢な景色を見ることができます。高い場所にある長谷寺だからこそ見ることのできる開放的な風景と共に見る藤の花は、格段に美しいです。藤の奥に見える新緑との相性も抜群。
スポット名 | 長谷寺 |
住所 | 鎌倉市長谷3丁目11-2 |
電話番号 | 0467-22-6300 |
営業時間 | 8:00~17:00 お食事処海光庵:10:00〜16:00(お食事L.O. 15:00まで) お休み処てらやカフェ:10:00~16:00 |
URL | https://www.hasedera.jp/ |
鎌倉でつつじの華やかさと趣ある雰囲気の相性の良さを感じる
色鮮やかに咲く姿が華やかなつつじの花。道端でも多く見られる花ではありますが、趣のある境内で見るつつじは、何倍もの魅力を感じられます。
鎌倉にはつつじの名所が何箇所かありますので、それぞれのスポットの魅力をご紹介。
安養院の迫力満点のつつじは見逃せない
鎌倉の中で有名なつつじの名所として知られる安養院。
北条政子ゆかりのお寺であり、安養院とは政子の法名でした。元は長楽寺を建てて亡き夫源頼朝の冥福を祈った政子ですが、長楽寺が焼失したことにより、安養院を建てました。
そんな安養院のつつじはその豪快さで有名。お寺に入る前から、びっしりと咲き乱れるつつじの姿を見せてくれます。
山門とつつじの光景も心を奪われるほどの美しさ。境内に入る前から、私たちの目を楽しませてくれます。
境内に入ってからも、本堂の前など至る所につつじが咲いています。風情のあるお寺らしい建物とつつじの鮮やかさの相性が良く、美しさに見惚れてしまいます。
ぜひ満開のつつじの迫力を、実際に訪れて感じてみてください。
スポット名 | 安養院 |
住所 | 神奈川県鎌倉市大町3-1-22 |
電話番号 | 0467-22-0806 |
拝観料 | 200円 |
拝観時間 | 8:00~16:00 *最終15:45 |
休止日 | 12月29日から31日は拝観休止 |
壮大に咲き誇る仏行寺のつつじに目を見張る
仏行寺は、つつじの名所として有名です。鎌倉駅から少し離れた笛田という場所にあるお寺。梶原景時の嫡男である梶原景季ゆかりの寺院としても知られています。
数種類のつつじが咲くお寺で、それぞれの見頃が少しずつずれることもあり、つつじのシーズンを長く楽しめるのも嬉しいポイントの一つです。
本堂の後ろに整備された庭園と裏庭が広がっていて、斜面になっています。その斜面につつじが咲き乱れ、満開の時期にはその壮大さに目を見張るほど。つつじの間を通って斜面を登ることもできるので、つつじを見上げるだけでなく、見下ろすこともできます。
街の風景も同時に見渡すことができて、開放的な景色に心も穏やかになれそう。つつじの隠れ名所をゆったりと満喫してみては?
スポット名 | 仏行寺 |
住所 | 神奈川県鎌倉市笛田3丁目29-22 |
電話番号 | 0467-32-2032 |
営業時間 | ~日没まで |
鶴岡八幡宮や段葛の華やかなつつじで春気分が高まる
藤の花スポットでもお伝えした鶴岡八幡宮は、つつじを楽しめる場所でもあります。鶴岡八幡宮の境内もそうですが、その参道である段葛はつつじが綺麗に咲き乱れ、鶴岡八幡宮に着くまでの間、春気分を高めてくれます。段葛の両脇に咲くつつじは、紅紫の色鮮やかなものからピンクの可愛らしいものまで様々な表情を見せてくれ、少し長い参道も楽しみながら歩くことができそう。桜のアーチで有名な段葛ですが、桜シーズンの後は、新緑とつつじをゆったりと楽しめるスポットに。
鶴岡八幡宮の中にもつつじが咲きます。同じ時期に藤やぼたんの花も咲くので、いくつもの春の花々を見ることのできる名所です。
スポット名 | 鶴岡八幡宮 |
住所 | 鎌倉市雪ノ下2丁目1-31 |
電話番号 | 0467-22-0315 |
拝観時間 | 10月~3月:6:00~21:00 4月~9月:5:00~21:00 |
URL | https://www.hachimangu.or.jp/ |
長谷寺の色とりどりのつつじを満喫する
春の長谷寺では、藤の花だけでなく色とりどりのつつじの花も人々を楽しませてくれます。
定番の紅紫のつつじをはじめとして、ピンクや白、赤などのつつじを堪能できるスポット。早咲きのものから遅咲きのものまであるので、長い期間つつじを楽しめるのも嬉しいポイントです。つつじは妙智池や放生池の近くに咲いています。
色とりどりのつつじを求めて広い境内をゆっくりと周り、お気に入りのつつじスポットを見つけてみては?
スポット名 | 長谷寺 |
住所 | 鎌倉市長谷3丁目11-2 |
電話番号 | 0467-22-6300 |
営業時間 | 8:00~17:00 お食事処海光庵:10:00〜16:00(お食事L.O. 15:00まで) お休み処てらやカフェ:10:00~16:00 |
URL | https://www.hasedera.jp/ |
鎌倉で豪華なぼたんの花の魅力を楽しむ
大きく美しく咲くボタンの花。その豪華さは人々の心を鷲掴みにします。
きれいなボタンの花が咲き誇るスポットが鎌倉にもありますので、その楽しみ方をご紹介。
鶴岡八幡宮のぼたん園
鶴岡八幡宮では、藤・つつじの他に、ぼたんの花を鑑賞することができます。
境内の源氏池のほとりに開かれている神苑ぼたん庭園では、年2回冬ぼたんと春ぼたんを楽しめるタイミングが。
春ぼたんの時期は、3月中旬から4月中旬にかけて開園していて、期間限定で見ることができます。鶴岡八幡宮の境内に咲き誇る桜の花と共に見ることもできる贅沢さ。ぜひ満喫してみてください。
スポット名 | 鶴岡八幡宮 |
住所 | 鎌倉市雪ノ下2丁目1-31 |
電話番号 | 0467-22-0315 |
拝観時間 | 10月~3月:6:00~21:00 4月~9月:5:00~21:00 |
URL | https://www.hachimangu.or.jp/ |
色鮮やかなヤマブキの花を落ちいた雰囲気の中で満喫する
垂れ下がるしなやかな枝に咲き誇る濃い黄色の花が魅力的なヤマブキの花。万葉集の歌に詠まれるほど古くから日本人に親しまれています。
明るい気持ちになれるような色鮮やかなヤマブキを、風情ある雰囲気の中で見るのもおすすめ。
円覚寺の色鮮やかなヤマブキの花に元気をもらう
JR北鎌倉駅からのアクセスが良い円覚寺は、桜の季節や紅葉の時期は特に人で賑わいます。
線路沿いの総門近くも華やかに彩られるので、訪れる人々を最初から最後まで楽しませてくれるのが魅力。鎌倉時代の後期に、北条時宗が中国の宗から無学祖元禅師を招いて開山されたお寺です。
円覚寺が桜の花で華やかな雰囲気に包まれる時期、ヤマブキも美しいビタミンカラーの花を咲かせます。
ヤマブキが咲く場所は、総門から最も離れた場所にある黄梅院。ゆっくりと境内を散策しながら進みましょう。新緑の中でしとやかに咲く様は、見るだけで前向きになれそう。
スポット名 | 円覚寺 |
住所 | 鎌倉市山ノ内409 |
拝観時間 | 8:00〜16:30(12月〜2月は16:00) |
拝観料 | 大人:500円(高校生以上) 小人:200円(小・中学生) |
URL | https://www.engakuji.or.jp/ |
春の花を愛でる癒しの1日コース
春の鎌倉は、花の名所が見どころ満載です。様々な種類の花が咲き誇る鎌倉を、存分に楽しめる1日コースを提案させていただきます。
鎌倉の春を目いっぱい楽しむ
つつじと藤、さらにはぼたんの花を楽しめる欲張りコース。
鎌倉駅から徒歩圏内にあるスポットを巡るコースなので、気軽に訪れることができます。桜のシーズンが過ぎた、少し落ち着いた春の鎌倉を贅沢に巡りましょう。
コースの巡り方&ランチスポットのご紹介
コースの巡り方はこちらがおすすめです。
鎌倉駅
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安養院(つつじの名所)
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段葛・鶴岡八幡宮(つつじ・藤・ぼたんの名所)
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ランチ『オステリア・コマチ-ナ』
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カフェ『スターバックス鎌倉御成町店』
鎌倉駅から徒歩でスタートする鎌倉花の名所巡り。材木座方面へ徒歩15分ほど歩くと着く『安養院』はつつじの名所です。お寺の周り、そして山門から、大迫力のつつじが出迎えてくれます。
その後は鎌倉駅方面へ戻り、鎌倉随一の観光名所である『鶴岡八幡宮』へ。参道の『段葛』もつつじの花が咲き乱れて、楽しみながら向かうことができます。
鶴岡八幡宮では、つつじ、藤、ぼたんの花を贅沢に見ることができるので、春のこのシーズンも見逃せないスポット。
美しい花を堪能した後は、『オステリア・コマチーナ』でランチタイムです。テラス席も心地いい、カジュアルイタリアンを味わうことのできるお店で、こだわりのワインと料理を楽しみましょう。
最後は『スターバックス御成店』でゆったりとカフェタイムを過ごしてみてください。
実は、こちらのスターバックスでは、優雅に咲き誇る藤の花を見ながらコーヒーを楽しむことができるのです。満開の時期は、本当に贅沢な気持ちでコーヒータイムを過ごせるのでおすすめ。
おすすめランチスポット『オステリア・コマチ-ナ』で優雅なひと時を過ごす
ゆったりと本格イタリアンが楽しめるオステリア・コマチーナ。人で賑わう小町通りの近くにあるにもかかわらず、道を少し入った場所にあるので、落ち着いてランチタイムを過ごせます。
こだわりのワインと料理で、贅沢な大人時間を楽しむことのできる素敵なお店。
スポット名 | オステリアコマチーナ |
住所 | 神奈川県鎌倉市小町2-6-12 KUSUNOKI443 1F |
電話番号 | 0467-23-2312 |
営業時間 | ランチ11:30~14:00(L.O.) ディナー18:00~21:30(L.O.) |
定休日 | 火曜日 ※不定休有り |
URL | https://www.facebook.com/profile.php?id=100054272871648 |
おすすめカフェスポット『スターバックス鎌倉御成町店』で満開の藤に癒される
スターバックス御成店では、藤の花が豪華に咲き誇ります。長い藤の花の房が、春の風に吹かれて優雅に揺れる様を見ながら、コーヒーを味わう時間は特別なものになりそう。
今回の花の名所を巡る1日コースは、徒歩で巡れるとは言っても、長い距離を歩くコースです。春の鎌倉を満喫しきった後は、スターバックスの藤の花とカフェタイムで癒されてから帰途についてください。
スポット名 | スターバックス 鎌倉御成町店 |
住所 | 神奈川県鎌倉市御成町15-11 |
電話番号 | 0467-61-2161 |
営業時間 | 7:00~21:00 |
URL | https://store.starbucks.co.jp/detail-624/ |
春の鎌倉は花の魅力で溢れてる
春の陽気に誘われて鎌倉を訪れると、何種類もの花の名所を楽しむことができます。
桜シーズンとあじさいシーズンはあまりにも有名な鎌倉ですが、その間の期間も見逃せない魅力がたくさんあります。
春の鎌倉で、藤やつつじ、ぼたんやヤマブキもぜひ堪能してみてください。道端で見るだけでなく、風情のあるお寺の雰囲気の中で見る春の花は、特別な美しさがあります。