自然

円覚寺の落ち着いた雰囲気の中で感じる桜の美しさ

2023.07.25

JR北鎌倉駅からのアクセスが抜群に良い円覚寺。北鎌倉におり立てば、気軽に訪れることができます。円覚寺沿いに咲く桜の花は、電車の中からも見ることができるほど。円覚寺境内の桜は点在しており、他の名所ほど派手さはないものの、しっとりとした雰囲気の中でゆっくり桜を楽しむことができるのが魅力です。
古都の雰囲気を感じながらの桜散策はいかがでしょうか?

季節ごとに違う表情をみせてくれる円覚寺

鎌倉時代後期の1282年(弘安5年)に、鎌倉幕府第8代執権である北条時宗が、中国の宗から招いた無学祖元禅師によって開山された円覚寺。二度の蒙古襲来の犠牲者を弔うために建立が発願された禅寺です。臨済宗円覚寺派の大本山であり、鎌倉五山第二位でもあります。

山門や仏殿、舎利殿や国宝大鐘など見どころが多く広い境内は、ゆったりと見て回ることができるのが魅力のスポット。落ち着いた雰囲気があります。季節ごとに美しい景色を見せてくれるところも、多くの人を惹きつけているポイント。春の桜、梅雨の時期のあじさい、そして秋の紅葉など、どの季節も見逃したくない魅力が満載です。
総門近くが見どころとなる季節が多く、総門が線路に面しているため、電車の車窓からもその美しさを覗くことができるのも嬉しいところ。古都の雰囲気に包まれながら、ゆったりとした気持ちで満喫できる場所です。

円覚寺の桜の見頃

円覚寺にも早咲きの桜はあるようですが、多く見られるのはソメイヨシノです。桜並木はないものの、境内に点在している桜の花と歴史ある建造物とのコラボレーションを至る所で楽しむことができます。例年の見頃は3月下旬から4月上旬。
またソメイヨシノと同じ時期に、ヤマブキやユキヤナギを見ることもできます。

境内にお気に入りの桜スポットを見つけたい

円覚寺の桜は境内にちらほらとバラけているので、豪華!という印象はありませんが、落ち着いて見て回り、ゆったりと鑑賞できるのが魅力です。ぜひお気に入りのスポットを見つけてみては?
広い境内で点在する桜の見どころをご紹介。

線路脇で出迎える桜にワクワクする

JR北鎌倉駅から歩いてすぐという好立地にあり、気兼ねなく訪れることができるのが魅力の円覚寺。桜の季節には薄ピンクの美しい桜が線路沿いに咲き、円覚寺に入る前からお花見気分を高めてくれます。線路沿いに咲く桜は電車の中からも見ることができ、移動中にも春の訪れを感じさせてくれる風物詩的な存在。地元では、円覚寺の様子を車窓から見て、桜シーズンの訪れをチェックする方もいるのでは。

北鎌倉にある明月院や建長寺でも桜を楽しむことができますが、どちらも北鎌倉駅を利用する場合は円覚寺よりも先にあります。どちらを訪れるにしても、まずは円覚寺の桜が出迎えてくれるため、自然と引き込まれる方もいそうです。

桜の季節も円覚寺の総門は美しい

あじさいシーズンも紅葉シーズンも、円覚寺の総門周辺は美しく彩られますが、桜の季節も例外ではありません。桜の可憐さと趣ある総門の組み合わせは抜群に相性がいいのです。
線路沿いの桜でワクワクし、総門の前に辿り着くとお寺ならではの風景に心奪われます。古都の雰囲気の中に桜がマッチして、しっかりと溶け込んでいる感じ。鎌倉に来たことをぐっと強く実感できる景色がここにあります。円覚寺は、総門から訪問者の心を掴むのです。

三門と桜のコラボレーションは趣を感じる

円覚寺の広々とした境内に入り少し進むと、三門が少し顔を覗かせています。その手前に咲く満開の桜と三門の風景が美しいです。歴史的な建造物と桜の景色は、寺院などでしか見ることのできない風情のある特別なもの。

円覚寺の三門は、現在では神奈川県指定の重要文化財になっています。三解脱(空・無相・無願)を象徴し、煩悩を取り払って涅槃にたどり着くまでに通過しなければならないとされている門。
正面以外にも桜の木があるので、様々な角度から三門を眺め、桜とのコラボレーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。

茅葺き屋根と桜の相性の良さが感じられる風景

円覚寺には茅葺き屋根の建物がいくつかありますが、こちらの桜の木の間にあるのは選仏場。三門に背を向けると見える風景です。
選仏場とは、仏を選び出す場所という意味で坐禅場のこと。元禄12年に建立された歴史ある建物です。仏殿が再建されるまでは、円覚寺のご本尊である宝冠釈迦如来像が安置されていました。現在では薬師如来像が祀られ、大慈大悲観世音菩薩像も一緒に安置されています。
堂々とした建造物と桜のコラボレーションも見応えがありますが、茅葺き屋根と桜というのもまた違う風情があり魅力的です。心が落ち着くような光景に癒されてください。

見応え抜群の桜と唐門のコラボレーションに目を奪われる

仏殿の奥に進むと見えるこの景色。堂々とした桜の木の奥にあるのは、大方丈の正門にあたる唐門です。都から勅使を迎えたことから勅使門とも呼ばれています。他の建物と同様に何度も再建を繰り返しているものの、細かくあしらわれた金具や彫り物も見事に残されており目を引きます。写真の角度で見ると、唐門に桜が降り注ぐようにうつり美しいです。

同じ桜の木を別の角度から見ても、やはり見応え抜群です。周りの雰囲気と相まって美しさが引き立っているよう。円覚寺の桜は何本もあってボリューム満点と言うわけではないですが、周囲の建物や木々と共に見せてくれる風景に独特の魅力があるのです。

ソメイヨシノと枝垂れ桜が同時に見られる贅沢な光景

唐門前のソメイヨシノの近くには枝垂れ桜もあります。仏殿の後方にあたる場所にあるため、仏殿の緑の屋根も少しのぞいて色合いが美しい光景。
ソメイヨシノと枝垂れ桜がこんなにも美しく咲いている様子を同時に見られるのは、とても贅沢に感じられます。それぞれ異なる魅力があり、名所もいろいろな場所にありますが、一緒に見られる場所というのはあまりないかもしれません。

桜だけではない円覚寺の春の風景に魅了される

円覚寺に咲く春の花は、桜だけではありません。他にも美しく咲き乱れる春の花がいくつかあります。その美しさに目を奪われること間違いなしです。

鮮やかな色彩のヤマブキに春の暖かさを感じる

円覚寺の総門から最も離れた場所にある黄梅院。その手前には、見るだけで元気がもらえそうな鮮やかな色のヤマブキが咲き誇っています。黄梅院は、足利尊氏の帰依を受けて五山文学に功績を残したとして有名になった夢窓疎石の塔所です。
ヤマブキの花は、周りの緑に引き立てられてより一層魅力的にうつります。暖かな色合いにほっこりとした気持ちになれそう。

ユキヤナギの美しさも見逃せない

円覚寺の境内には、可愛らしくもありながら美くしく流れるように咲くユキヤナギの花も見られます。お寺らしい景色と共に見るユキヤナギの花は、白と緑が際立って見えます。
春は、桜を目当てに訪れる方が多い季節ではありますが、美しいユキヤナギの花を見ることもできるので、ぜひ下の方にも目を向けてみてください。

様々なコラボレーションに見惚れる円覚寺の桜風景

歴史的な趣ある建造物と美しい桜のコラボレーションを各所で見ることができる円覚寺。どの光景もお寺ならではの風情があります。
いつまでも見ていたくなるような、落ち着いて心地のいい桜風景を見に訪れてみては?
ヤマブキやユキヤナギなどの春の花も、また違う魅力があります。春の円覚寺も、どの季節にも負けないくらいの美しさを放ってます。

スポット名円覚寺
住所神奈川県鎌倉市山ノ内409
電話番号0467-22-0478
拝観時間8:00~16:00
URLhttps://www.engakuji.or.jp/
記事を書いた人
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