大町の中でも逗子寄りの場所にある長勝寺。桜の隠れ名所としても知られており、ゆったりと見て回ることのできる境内が魅力です。鎌倉駅からは少し距離がありますが、その分訪れる人も多くはないため、時間を忘れて春の風景に浸ることができます。
魅力の多い長勝寺の春の見どころをお伝えします。
大きな日蓮聖人像と桜の美しさが印象的な隠れ名所
長勝寺は住宅街に位置していますが、近くには名越切通しや曼荼羅堂やぐら群などの史跡が残り、鎌倉らしい歴史ある風景も楽しめるスポットです。安国論寺などと同じく、長勝寺は日蓮が鎌倉に入り最初に草庵を結んだとされているお寺。そのため日蓮上人との関係がとても深く、山門から本堂に向かうと現れる日蓮聖人像が印象的です。
迫力のある日蓮聖人像は、約8メートルもの大きさがあり、その周りには仏教における4人の守護神である四天王像(持国天、増長天、広目天、毘沙門天)も安置されています。
元々長勝寺のある場所は、本圀寺の跡地であると言われています。本圀寺は石井長勝が日蓮聖人に小庵を建て提供した場所にできたお寺です。後に京都に移された本圀寺を日静上人が復興し、石井長勝の名にちなんで長勝寺とされました。
春は桜の名所として知られていますが、鎌倉駅からのアクセスがあまり良くないため、隠れ名所と言われています。駅周辺の喧騒を離れて、ゆったりと桜シーズンを満喫したい方におすすめ。
長勝寺の桜の見頃
長勝寺ではソメイヨシノとしだれ桜を楽しむことができます。ソメイヨシノが先に見ごろを迎え、ソメイヨシノが散り始める頃にしだれ桜が満開に。
例年では、3月下旬から4月上旬が長勝寺の桜の見頃です。
桜で彩られる境内と日蓮像の組み合わせが印象深く美しい
長勝寺では、なんと言っても仏像と桜のコラボレーションという鎌倉らしさのある風景を見ることできるのが魅力です。
その他にも人々を魅了している見どころがありますので、ご紹介します。
山門をくぐると現れる美しいしだれ桜
長勝寺に着いて山門から入ると、まずはしだれ桜が美しくしっとりと咲く様子が見られます。山門の手前ではなく、入ってすぐ振り返るとあるのでお見逃しなく。
趣のある山門と、ソメイヨシノよりも濃いめのピンクで、落ち着いた美しさのあるしだれ桜の相性は抜群です。
向かい側にソメイヨシノも咲いていますが、こちらが葉桜になった頃にしだれ桜が見ごろを迎えるので、両方同時に…というのはなかなか難しそう。
ですが年によっては、ソメイヨシノとしだれ桜のアーチが出迎えてくれることもあるかもしれません。
本堂前の桜のアーチに見惚れる
山門としだれ桜を通りすぎて山道を進んでいくと、本堂を背景にアーチのようになったソメイヨシノが。
ソメイヨシノの枝が山道を覆うようにきれいに伸びていて、頭上に桜が咲き誇るのでつい見惚れてしまいそう。お寺らしい建造物と桜、という風情ある風景を楽しむことができます。
さらに本堂の手前に日蓮聖人像などが並んでいる様子が、長勝寺らしいと言えそう。
日蓮聖人像とソメイヨシノの共演に心を奪われる
本堂前の広場までくると、高さ8メートルの大きな日蓮聖人像があります。
なかなかの迫力ですが、その前のソメイヨシノが咲き乱れると美しい光景を見せてくれます。
日蓮聖人像と向かい合うように咲いているソメイヨシノ。本堂側から見る風景もソメイヨシノのボリュームが強調されて魅了される風景になります。
ぜひいろいろな角度から見てみてください。
四天王と桜の光景は絵になる美しさ
日蓮聖人像の前に咲くソメイヨシノの他に、本師堂と呼ばれるお堂の前にも桜が咲き誇ります。
こちらを背景に四天王の一人である広目天を見てみると、迫力のある像と可憐な美しさを放つソメイヨシノのコラボレーションは絵になる美しさです。
迫力ある仏像と桜の共演を満喫する
他のスポットとは一味違う光景を見せてくれる長勝寺。本堂前にある5体の像が鎌倉らしい、そして長勝寺らしい趣のある雰囲気を醸し出しています。その空間に咲くソメイヨシノなどの花々が、美しさと華やかさを添えて長勝寺の魅力が増していると言えそう。
時間があるときには、鎌倉駅から少し足を伸ばして、長勝寺で春の鎌倉の風景をゆったりと満喫してみては?
スポット名 | 長勝寺 |
住所 | 神奈川県鎌倉市材木座2-12-17 |
電話番号 | 0467-25-4300 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
URL | http://kamakura-choshoji.jp/ |