おみくじといえば、参拝後の楽しみとしている人も多いのではないでしょうか?鎌倉に点在する多くの寺社仏閣には、それぞれ独自のおみくじが用意されています。
可愛らしいお守りがついていたり、水みくじという見え方が特別なものまで、オリジナリティ溢れるおみくじを紹介します。
鶴岡八幡宮のかわいらしい『鳩みくじ』
鎌倉のシンボルとも言える鶴岡八幡宮は、勝負運や仕事運のご利益があることでも有名です。その他にも恋愛成就や安産祈願をする人も多く訪れる鎌倉屈指のパワースポットといっても過言ではありません。
鶴岡八幡宮への参拝者に人気のおみくじの一つが、『鳩みくじ』。吉凶を占うだけでなく、可愛らしい鳩のお守りを持ち帰れるのも人気の理由です。
鶴岡八幡宮『鳩みくじ』の特徴は?
鶴岡八幡宮で人気の『鳩みくじ(200円)』。ではなぜ鳩なのでしょうか?日本では鳩は「八幡様のお使い」とも言われています。その理由は、八幡宮の御祭神である応神天皇が国内を収めた際に、道案内したのが鳩であったとされていることから。鶴岡八幡宮では、本宮に掲げられた扁額(へんがく)の「八幡宮」の文字の「八」の部分は鳩で形作られています。
おみくじを引いて、運勢を見るだけでなく、小ぶりの愛らしい鳩のお守りを持ち帰ることができます。封の色は全部で7色。封の色と同じ鳩のお守りが入っています。手探りで箱からおみくじを引いて、運勢ももちろん気になりますが、どの色になるかも楽しみの一つとなりそうですね。また、鳩のお守りを常に身につけていれば、引いたおみくじに書かれている内容について、見るたびに思い出すことができるのではないでしょうか。
さらに、鶴岡八幡宮のおみくじの特徴として言われているのが、「凶」みくじの多さ。そうなるとおみくじを引くのが少し怖くなりますが、鶴岡八幡宮ならではの特別な手順をとることで、「凶運」を「強運」に変えることができるとのことですよ。
その方法とは、「凶みくじ納め箱」におみくじを折って結んで入れ、箱の上にある「掴み矢」の金色の部分を強く握るという方法。自分の手でチャンスが掴めるようで嬉しい方法ですね。凶の方が、大吉よりもより特別な気がしてしまいます。
『鳩みくじ』はどこで引く?どこに結ぶ?
鶴岡八幡宮のおみくじを引くことができる場所は2ヶ所あります。
- 参道である段葛から第三の鳥居をくぐり、本宮(上宮)へと向かう途中の舞殿近くの授与所
- 源実朝の悲劇の舞台として有名な、本宮(上宮)前の石段を上がった左側にある授与所
おみくじは持ち帰ることもできますが、結ぶ場合は、それぞれの授与所の近くや本宮の近くに複数ありますよ。凶みくじについては、先ほどお伝えした内容を実践してみてください。
寺社名 | 鶴岡八幡宮 |
住所 | 神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31 |
電話番号 | 0467-22-0315 |
拝観時間 | 10月〜3月:6時〜21時4月〜9月:5時〜21時 |
拝観料 | なし |
URL | https://www.hachimangu.or.jp/ |
金運で有名な銭洗弁財天宇賀福神社の『水みくじ』
鎌倉の金運スポットとして有名な銭洗弁財天宇賀福神社。境内の谷から湧き出る水で、持参したお金を洗うとお金が増えると言い伝えられています。この水は『銭洗水』と呼ばれ、鎌倉五名水の一つとしても有名です。そのため銭洗弁財天宇賀福神社では、『水みくじ(200円)』を引くことができます。
銭洗弁財天宇賀福神社『水みくじ』の特徴は?
銭洗弁財天宇賀福神社の『水みくじ』とは、ご本社の奥にある龍神様に守られた水鉢の水に、おみくじの紙を浮かべるおみくじのこと。
授与所で授かったおみくじを、水に浮かべてしばらくすると、文字が浮かび上がります。大吉や末吉といった結果の他に、銭洗弁財天宇賀福神社ならではの金運に関するお告げは必見ですね。
おみくじの結果はもちろん、光が反射する鎌倉五名水の水面に浮かぶおみくじがとても神秘的。文字が浮かび上がる時間も楽しみの一つと言えるでしょう。
『水みくじ』はどこで引く?どこに結ぶ?
銭洗弁財天宇賀福神社では、社務所左側、ご本社右側におみくじ箱が設置されています。水みくじの他にも、何種類かのおみくじが用意されています。
おみくじを引いたら、ご本社裏手にある龍神様の水鉢へ。文字が浮かび上がったおみくじのお告げを確認したら、境内でおみくじを結んで帰りましょう。
おみくじを結ぶ場所は、銭洗弁財天宇賀福神社の入り口へと続く鳥居の近く、七複神社の鳥居の隣にあります。
寺社名 | 銭洗弁財天宇賀福神社 |
住所 | 神奈川県鎌倉市佐助2-25-16 |
電話番号 | 0467-25-1081 |
拝観時間 | 8時00分~16時30分 |
拝観料 | なし |
URL | https://www.kanagawa-jinja.or.jp/shrine/1205037-000/ |
優しい表情に癒される…長谷寺の『和みくじ』
四季折々の自然の風景が楽しめるお寺として知られる長谷寺。梅雨の時期は、美しいあじさいが咲き誇ることから、「あじさい寺」の一つとしても有名です。新緑の季節や紅葉の季節も、年中を通して人が絶えず訪れる人気のお寺。
なかでも境内にある「和み地蔵」は癒し効果抜群として、カメラを向ける人が後を絶ちません。長谷寺では多くの人に親しまれている和み地蔵をモチーフにした、『和みくじ』が人気です。
長谷寺『和みくじ』の特徴は?
見た目の愛らしさに癒されること間違いなしの『和みくじ(500円)』。おみくじの入った素焼きの陶器製で作られた和み地蔵は、家に持ち帰って飾っておくことができます。見る人を一瞬で和ませるお地蔵様に、すっかり魅了されてしまいそう。見る度に前向きになれるようなお告げを思い出せるのは、嬉しいことですね。
『和みくじ』はどこで引く?どこに結ぶ?
季節の花で彩られた美しい境内を進み、階段を上がっていきます。その先にある本堂(観音堂)内に入って左手にある授与所でおみくじを引くことができます。本堂には、ご本尊である十一面観音菩薩像(じゅういちめんかんのんぼさつぞう)が祀られていますが、木彫仏としては日本最大級だと言われていますので、そちらもぜひお見逃しなく。
素焼きのお地蔵さまは持ち帰り、おみくじの紙は境内に結んでいきましょう。おみくじを結ぶ場所は、本堂を出て向かいの海側・藤棚の近くにあります。
寺社名 | 長谷寺 |
住所 | 神奈川県鎌倉市長谷 3-11-2 |
電話番号 | 0467-22-6300 |
拝観時間 | 通常期間8:00〜16:30(閉山17:00)延長期間 4月~6月8:00〜17:00(閉山17:30) |
拝観料 | 大人400円小学生200円 |
URL | https://www.hasedera.jp/ |
バリエーション豊かな表情が楽しい杉本寺の『福だるま』
鎌倉駅からバスで向かうことのできる金沢街道沿いにある杉本寺。鎌倉最古のお寺と言われています。
本堂へと続く苔むした石段の風景は、思わず息を飲んでしまうほど趣がある雰囲気。「十一面杉本観音(じゅういちめんすぎもとかんのん)」の幟(のぼり)が並ぶ風景は壮観な印象を受けます。
歴史深い杉本寺で人気のおみくじは、福が舞い込んできそうな『福だるま』。七転び八起きで縁起が良いだるまのご利益を、参拝者にもお裾分けしたいということでおみくじにしているとのこと。ころんとしたフォルムと多彩な表情が見ていて楽しいおみくじです。
杉本寺『福だるま』の特徴は?
表情の違うだるまの中から、自分好みのものを選ぶのが楽しい杉本寺の『福だるま(800円)』。
それぞれの顔の表情の他に、お腹に書かれた「福」の文字もだるまによって異なります。表情は本当にバリエーション豊か。
- 武将のように怒ったような表情のものや凛々しく強そうなだるま
- 少し優しげな雰囲気のあるだるま
- 口を開けて笑っているような顔のだるま など
その時の気分に合わせて選ぶことができるのも楽しみですよね。手のひらにちょこんとおさまるサイズが嬉しい『福だるま』。持ち帰れば愛着が湧いてきそうな、イキイキとした表情が特徴的です。
またこちらのおみくじには、凶は入っていないそう。結果にドキドキしてしまう人も、安心しておみくじを引けますね。
『福だるま』はどこで引く?どこに結ぶ?
苔むした風情のある石段の脇に造られた階段を登り、本堂へ向かいます。その本堂の中にある寺務所の窓口でおみくじを引くことができますよ。いくつも並んだ福だるまの中から自分好みのものを選びましょう。
引いたおみくじを結ぶ場所は、境内の中、本堂の向かいにあります。
寺社名 | 杉本寺 |
住所 | 神奈川県鎌倉市二階堂903 |
電話番号 | 0467-22-3463 |
拝観時間 | 9:00〜16:00(15:45受付終了) |
拝観料 | 一般(高校生以上)300円中学生 200円小学生 100円 |
URL | https://sugimotodera.com/ |
二段階が珍しい荏柄天神社の『三択みくじ』
日本三古天神の一つとして知られる古社で、源頼朝が鎌倉入りする前から存在すると伝えられています。朱色に塗られた社殿は美しく印象的で、国の重要文化財にも指定されるほど貴重な建造物です。菅原道真(すがわらのみちざね)公が祀られており、学問の神、正直者や努力を重ねるものを助ける神として多くの参拝者が訪れます。
そんな荏柄天神社で有名なシンボルが関連している『三択みくじ』という少し珍しいおみくじ。どのようなおみくじなのか説明していきます。
荏柄天神社『三択みくじ』の特徴は?
他ではなかなか見ることのない荏柄天神社の『三択みくじ(100円)』。
まずはおみくじと書かれた筒から一本を取り出します。するとここからは、一般的なおみくじとは違う引き方に。最初に引いた筒からは、「天神様」「梅」「牛」と書かれたものが出てくるので、それに従って3択の箱からさらにおみくじを引くという二段階方式なのです。天神様、梅、牛はいずれも荏柄天神社に関わるもの。
天神様とは、荏柄天神社に祀られている菅原道真公のことです。そして梅・牛は、その天神様のシンボルとして知られています。荏柄天神社は美しい梅の花が咲くスポットとして有名で、道真公にちなんで多くの梅が植えられています。
『三択みくじ』はどこで引く?どこに結ぶ?
荏柄天神社の三択みくじは、鳥居をくぐって左手の授与所の近くの木のところに設置されています。おみくじの引き方についての説明も書かれているので、確認してみてください。
引いたおみくじを結ぶ場所は、鳥居をくぐって右手の大銀杏や手水舎の近くです。
寺社名 | 荏柄天神社 |
住所 | 神奈川県鎌倉市二階堂74 |
電話番号 | 0467-25-1772 |
拝観時間 | 参拝時間:8時30分~16時30分ご祈祷受付時間:9時30分頃~16時頃迄 |
拝観料 | なし |
URL | http://www.tenjinsha.com/ |
葛原岡神社のハートの『恋みくじ』
源氏山公園の近くにある葛原岡神社は、桜やあじさいなど季節の花を楽しむことのできる、自然に囲まれた神社です。後醍醐天皇にお仕えしていた公家・日野俊基卿(ひのとしもときょう)を御祭神として、1887年(明治20年)に創建された歴史ある神社です。現在では良縁・恋愛成就のご利益がある神社として有名で、ハート型の絵馬が所狭しと結ばれている様子が印象的です。そんな葛原岡神社では『恋みくじ』が人気です。
葛原岡神社『恋みくじ』の特徴は?
葛原岡神社には、生活全般に関するおみくじもありますが、今回紹介するのは『恋みくじ(200円)』。
ハートの形に結われたおみくじが可愛らしく、恋愛成就を願う人に人気です。「運命の人と結ばれるように」と願いを込めた恋みくじのご信託は、恋愛にまつわるお告げが中心とのこと。
葛原岡神社には、おみくじの他にも良縁・恋愛・結婚など幸せを与えてくれるようなアイテムが揃っています。
- 縁結びのお守り
- ハート型の縁むすび絵馬
- 縁結び鈴 など
どれも見た目にも愛らしく、お守りは持っているだけで幸せな気持ちになれそうですね。
『恋みくじ』はどこで引く?どこに結ぶ?
恋みくじは、鳥居をくぐった左手の縁結びの石の隣で引くことができます。おみくじを結ぶみくじ掛けは、鳥居をくぐって正面にある手水舎の隣にあります。「運命の人と結ばれるように」と願いながら結んで帰りましょう。
ちなみに、縁結びの石の御祭神である大黒様は、良縁の神様として知られています。赤い糸に五円を結んだ御縁糸を結びつけると良い御縁がやってくると言われているので、こちらもおすすめです。
寺社名 | 葛原岡神社 |
住所 | 神奈川県 鎌倉市 梶原 5-9-1 |
電話番号 | 0467-45-9002 |
受付時間 | 受付時間 8:30~16:30 |
URL | https://www.kuzuharaoka.jp/ |
鎌倉には、御神体にちなんだ個性的なおみくじがたくさん
鎌倉でおすすめのおみくじを紹介しました。ひと口におみくじと言っても、いろいろな種類がありますね。可愛らしいモチーフのものをお土産に持ち帰ることができたり、特定のご利益があるおみくじがあったり。神社やお寺によって、おみくじの楽しみ方もそれぞれあるので、行くスポットによって違う楽しみ方ができます。
お参りをする際は、もう一つの楽しみとしておみくじを引いてみてはいかがでしょうか?