鎌倉はあじさいの名所として有名ですが、その中でも特に人気が高いのが成就院です。
成就院は、鎌倉時代に北条泰時によって創建された真言宗大覚寺派の寺院。境内からは由比ヶ浜や材木座海岸を一望できる絶景スポットでもあります。
そんな成就院のあじさいの見どころや写真撮影スポット、周辺の観光情報などをご紹介します。
参道からの絶景に魅了される北条氏ゆかりのお寺
成就院の歴史は古く、弘法大師空海が護摩修法を行ったという霊跡に建てられたと伝えられています。幕府や将軍家からも庇護を受けて栄えましたが、明治時代に廃仏毀釈によって荒廃しました。
現在の本堂は昭和8年(1933年)に再建されたもので、平成10年(1998年)には聖徳太子1300年御忌記念事業として夢殿を模した「和貴」が建立されました。
成就院の特徴は、参道に咲く美しいあじさいと、由比ヶ浜や材木座海岸を望む絶景。
由比ヶ浜だけでなく、その奥の材木座海岸まで見渡せます。寺院から見える海というのは鎌倉らしい景色の一つと言えるでしょう。
成就院へ電車で向かう場合、江ノ電「極楽寺駅」から徒歩約5分、または「長谷駅」から徒歩約10分です。車の場合は専用の駐車場がないため、周辺の有料駐車場を利用することになりますが、あじさいの季節は混雑するので早めに行くことをおすすめ。
成就院であじさいと海のコラボレーションを満喫
成就院の参道は、色とりどりのあじさいが寺院の風情と調和して、まるで絵画のような景観に。
成就院で見られるあじさいの種類は様々で、青や紫、赤やピンクなどの色彩が楽しめます。特に、青いあじさいは鎌倉のシンボルとも言えるほど美しく、由比ヶ浜や材木座海岸を見下ろす参道に咲く姿は圧巻です。
成就院のあじさいの見頃は、6月上旬から7月上旬にかけて。もちろん、気候や天気によって多少のズレはありますが、桜と違ってあじさいは綺麗に咲いている期間が長いので、この時期ならば大丈夫です。
あじさいは雨が多い時期に咲く花なので、雨上がりや小雨が降る時に訪れると、水滴に濡れた花びらがより一層鮮やかに見えます。また、朝や夕方など光の加減が変わる時間帯もおすすめ。
成就院のあじさいの中でも、特に見逃したくない見どころは以下の3つです。撮影する際のポイントもお伝えします。
あじさいシーズンは見逃せない!参道のあじさいと美しい景観
成就院へと続く参道には、石段が煩悩の数である108段あり、その両側にあじさいが植えられています。
このような哲学的な意味合いも含まれている参道は、鎌倉成就院のあじさいが人気の理由の一つと言えます。さらに、成就院の参道は由比ヶ浜や材木座海岸を一望できる絶景スポットなので、あじさいと絶景のコラボレーションに心を奪われます。
参道のあじさいを撮影する際には、海や空を入れて広角で撮ると雰囲気が出ます。また、石段や石灯籠などを前景に入れて奥行きを感じさせると効果的。
山門前のあじさいに風情を感じる
成就院の山門前には、大きなあじさいが咲いています。
山門とあじさいというコントラストが美しく、写真映えするスポット。山門は鎌倉時代に建てられたもので、重要文化財に指定されています。
山門には、北条泰時の紋である「三つ鱗」が彫られており、鎌倉幕府の権威を感じさせます。山門前のあじさいを撮影する際には、山門を背景にして正面から撮ると迫力が。また、山門からカメラを構えて斜め上から撮ると、高低差が出て面白い風景に。
寺院らしさを感じる本堂前のあじさい
成就院の本堂前にもたくさんのあじさいが咲いており、本堂は昭和8年(1933年)に再建されたもので、平成10年(1998年)には聖徳太子1300年御忌記念事業として夢殿を模した「和貴」が建立されました。本堂前では、イワタバコや夏ツバキ(沙羅双樹)も観ることができます。
本堂前のあじさいを撮影する際には、本堂や和貴を入れて寺院らしさを出すのがおすすめ。
成就院でのあじさいの撮影に適した時間帯と季節とは
成就院は、朝9時から夕方5時まで開門しています。
しかし、あじさいの時期は大変混雑するため、朝一番に訪れることがおすすめ。朝早く行けば、人が少なくてゆっくり撮影できますし、光も柔らかくて美しいです。また、午後から夕方にかけては、海や空が変化する光景を撮影できます。ただし、夕方は人が多くなる可能性が高いので、注意が必要。
成就院でのあじさいの撮影に適した季節は、6月中旬から下旬です。この時期は、色とりどりのあじさいが見頃を迎えます。
成就院周辺のあじさいスポット
成就院のあじさいは見事ですが、周辺にもあじさいの名所があります。ここでは、成就院から徒歩圏内にあるあじさいスポットをご紹介。
それぞれのスポットでは、歴史ある寺社の建物や仏像とともに、色とりどりのあじさいを楽しむことができます。6月中旬から下旬にかけてが見頃の時期です。
まずは、成就院と同じく極楽寺駅からすぐの場所にある極楽寺。ここは鎌倉五山の第二位で、臨済宗円覚寺派の大本山です。境内には、本堂前や参道沿いに約1000株のあじさいが。青や紫や白などの優しい色合いが、緑豊かな境内に映えます。
次は、長谷駅から徒歩約10分の場所にある長谷寺。ここは坂東三十三箇所の第四番札所で、木造仏では日本一大きい十一面観音立像があります。境内全体に約2500株のあじさいが咲きます。赤やピンクや青などの鮮やかな色合いが、参道や階段を彩ります。
成就院だけでなく、周辺の寺社も訪れてみてください。あじさいの美しさと歴史の重みを感じることができるでしょう。
成就院のあじさいと海のコラボレーションに見惚れる
成就院は、鎌倉のあじさいの名所として有名な寺院。
あじさいは、本堂前や参道沿いに咲くほか、山門前から見える由比ヶ浜とのコントラストも素晴らしく見逃せない絶景です。6月上旬から7月上旬が見頃の時期。周辺にも極楽寺や長谷寺など、あじさいの名所が多くあるので、鎌倉に行ったら成就院と共に訪れてみては?
スポット名 | 成就院 |
住所 | 鎌倉市極楽寺1丁目1−5 |
電話番号 | 0467-22-3401 |
拝観時間 | 08:00〜17:00 |
URL | http://www.jojuin.com/ |