鎌倉といえば、お寺や神社をイメージする人も多いかもしれませんね。しかし、鎌倉の魅力はそれだけではありません。「おいしい食」も鎌倉の魅力の1つ!
なかでも鎌倉を誇る食の代表格「鎌倉野菜」は、新鮮でおいしいことはもちろん、迷ってしまうほど種類が豊富なことでも有名です。今回は、地元鎌倉で農家を営む【内海 輝久さん】に、定番野菜から珍しい野菜まで、鎌倉野菜の種類について詳しくお話を伺いました。
▼この記事の取材ご協力者
内海 輝久さん
ご家族と共に鎌倉市農協連即売所(通称:レンバイ)で野菜を直売していらっしゃる地元農家さん
鎌倉野菜とは
鎌倉野菜は、鎌倉と横浜市の一部(旧鎌倉群)の農家で育てられた野菜のことをいいます。「鎌倉ブランドマーク(商標登録)」が付けられた野菜が、鎌倉野菜の目印です。
※『【地元農家さんにインタビュー】種類豊富な“鎌倉野菜”の魅力的な特徴とは?』でも鎌倉野菜の魅力について詳しく書いています。ぜひご覧ください。
【農家さんに聞いた】これは食べてほしい!おすすめ鎌倉野菜
多くの種類がある鎌倉野菜ですが、「鎌倉野菜にしかない品種」というものはないといいます。農家さんそれぞれが、お客様に届けたい品種を見極めて、豊富な種類の野菜が並んでいるのです。
今回取材にご協力いただいた内海さんが栽培されている鎌倉野菜の種類は、なんと年間約150種類!内海さん以外の農家さんでも、多くの種類を育てていることが多く、種類豊富な野菜が育つ様子を「七色畑」と呼ぶ声も。
そこで今回は、数ある鎌倉野菜のなかでも、農家の内海さんが、特におすすめしたい種類を伺いました。生産農家さんだからこそ伝えたい、鎌倉野菜の魅力!内海さんおすすめの食べ方と併せて紹介します。
豆類(枝豆・トウモロコシ・インゲン)
▼内海さん
鎌倉野菜農家直売の鎌倉市農協連即売所で購入すれば新鮮な豆が食べられると皆さんに喜んでいただいています。
ポップコーン
▼内海さん
ちょっと珍しい野菜であれば、最近作り始めた「ポップコーン(まるポップ)」がおすすめです。油であげるとパンパンとはじける種類のトウモロコシなんですよ。
おすすめの食べ方
フライパンで炒めたポップコーン
ヤーコン
▼内海さん
外国人の方が出身地でよく食べていた野菜を「懐かしい」といってご購入されることもあります。
おすすめの食べ方
スティック野菜/マリネ
かぼちゃ
▼内海さん
お客様から喜ばれる商品のなかに「かぼちゃ」が挙げられます。かぼちゃだけでも多くの種類がありますが、【ブラックのジョー】という品種のかぼちゃはおすすめです!
おすすめの食べ方
出汁で煮る
冬瓜
▼内海さん
小玉ではなく大きな冬瓜も、スーパーではなかなか販売されていない魅力的な鎌倉野菜です。それをカットしてご提供しているので、とても人気ですよ。
おすすめの食べ方
煮物/お味噌汁
「おすすめの食べ方」はお客様からヒントをもらうことも!
珍しくて食べ方に悩んでしまう野菜もありますが、お店で購入する際に食べ方を聞くと、皆さんそれぞれにおすすめの方法を教えてくださるそうです!そして、その食べ方は、お客様から伺うことも多いのだとか。
▼内海さん
購入されたお客様に「どうやって食べますか?」と旬の野菜の食べ方についてを伺うこともあります。そして食べ方を知りたいお客様にそれをお伝えして…とお客様からヒントをいただいて販売しています!
プロのシェフから主婦まで様々な常連さんがいらっしゃるからこそ、「本当においしい食べ方」を知ることができるのですね。農家さんはもちろん、お客様もおいしい鎌倉野菜の魅力を伝えるヒントを提供している…とても素敵な関係性だと感じました。こうして種類豊富な鎌倉野菜、それぞれの魅力が生かされていくのではないでしょうか。
まだまだある!取材クルーが目撃した【種類豊富な鎌倉野菜】
実際に取材当日も、珍しい野菜が多く並んでいました。なかでも気になったのは、「ナス」「トマト」といった馴染みのある野菜であっても、その種類が豊富な点。
では、そんな色とりどりの鎌倉野菜のなかでも、人気の品種を確認してみましょう。
色とりどりな鎌倉野菜の種類 例
取材当日(2023年7月)に並んでいた野菜のなかで、バズトリ編集部が特に気になった鎌倉野菜の数々を紹介します。
バターナッツ
南アメリカ大陸が原産の「バターナッツ」は、かぼちゃの一種。私たちがよくスーパーで目にするかぼちゃというと丸い形がほとんどですが、バターナッツは縦長でひょうたん型が特徴的です。濃厚な甘みがあり、なめらかで粘り気のある口当たりから、煮て食べる人も多いなか、鎌倉野菜農家の内海さんおすすめの食べ方は「ポタージュ」だそうです。
ローザビアンカ
「ローザビアンカ」は、イタリアを原産とするナスの一種。その大きさは一般的なナスの3倍程度とも言われていて、ずっしりとした重みがあります。
赤紫と白のコントラストが美しい皮は少しかためですが、中身は種が少なく白い果肉が詰まっています。せっかくの美しい皮ではありますが、皮をむいて輪切りにした状態でステーキにしたり、衣をつけてフライにしたりという食べ方がおすすめです。
グリーンゼブラ
トマト=赤というイメージが強いなか、濃淡がある緑が美しいトマト「グリーンゼブラ」。その鮮やかな色合いから、「魅惑のトマト」という通称も持っています。シャキッとした食感と、程よい酸味が特徴的なグリーンゼブラは、サラダにおすすめ!
湘南レッド(赤玉ねぎ)
「湘南レッド」は、神奈川県農業技術センターで育成された赤玉ねぎ。美しい赤紫色が特徴的で、サラダやバーニャカウダーといった料理の彩りとして人気がある野菜です。一般的な黄色い玉ねぎに比べて、辛みや刺激臭がなく、食べやすい品種といわれています。
そうめんかぼちゃ
繊維状の果肉が特徴的な「そうめんかぼちゃ」は、正式名称を「金糸瓜(きんしうり)」といいます。輪切りにしてゆでると、そうめんのようにほぐれることから、その名がつきました。
その果肉はふわふわした見た目に反して、シャキッとした食感。ドレッシングをかけて、サラダにして食べると絶品です!
しそ/赤しそ
大葉と呼ばれることも多い「しそ(青しそ)」はもちろん、スーパーではあまり見かけない赤しそも人気の鎌倉野菜の1つ。取材当日は、茎までしっかりついた青じそ、赤じそがなんと1束100円で並んでいました(※)。スーパーでは手のひらより小さい葉だけのしそ(大葉)が同じくらいの価格で販売されているので、お買い得であることがわかります。馴染みの少ない赤じそですが、ジュースや漬物にしてさっぱりと味わうことが出来ます。
そのほかにも、大きなスイカ(カット可能!)や、立派な葉がついた新鮮な人参、土のついた採れたてのごぼうやじゃがいもなど、どれにしようか悩んでしまうほど、野菜の種類が充実していました。
※写真に表示されている値段は、販売当日や出店農家によって異なります。参考程度の目安価格としてご把握ください。
鎌倉野菜を買いに行こう!
100を遥かに超える、豊富な種類を誇る鎌倉野菜。鎌倉市や近郊のスーパーでも一部扱っていることがありますが、珍しい種類を求めるのであれば、おすすめは断然「鎌倉市農協連即売所(レンバイ)」。地元農家さんが日替わりで野菜の直売を行っているため、日によって並ぶ野菜の種類も異なります。
基本的に、年始以外は年中無休!つまり、いつ行っても、新鮮な鎌倉野菜が堪能できるのです。1回と言わず、2回3回と、旬の野菜を求めて行きたくなる場所です。
ちなみに農家の内海さんおすすめの時間は、種類が多く並ぶ8時~9時頃。お昼前には売り切れている野菜も多いため、できるだけ早めに出かけましょう。
鎌倉の思い出を語るお土産として、鎌倉の大地を感じる鎌倉野菜を持ち帰ってみてはいかがでしょうか?
スポット名 | 神奈川県鎌倉市農協連即売所 |
アクセス | JR鎌倉駅東口より徒歩約3分 |
住所 | 神奈川県鎌倉市小町1-13-10 |
営業時間 | 8時~日没 |
定休日 | 年始以外無休 |
公式サイト | http://kamakurarenbai.com/index.html |