鎌倉で1980年に創業して以来、たくさんのファンを作り続けてきたドイツパンのお店『Bergfeld』。本店は鶴岡八幡宮の近く、雪ノ下にあります。地元鎌倉の人はもちろん、遠方から訪れるお客さんも多いとのこと。
今回は、温もりを感じられるカフェの店内で、オーナーの山田さんにお店の始まりから、創業当初からのずっと変わらない想いを伺ってきました。
神戸から始まったBergfeldの歴史
鎌倉で創業して以来40年以上が経つ、Bergfeld。先代の社長がパン作りの修行をしたのは、パン激戦区である神戸でした。商社マンを経てから、様々な巡り合わせがあって神戸で4年ほどパン屋修行をした後、鎌倉でパン屋さんを開いたそうです。
その頃小学生だったという山田さんは、先代の社長であるお父様に連れられて神戸の地へ移住。「訳もわからず連れ回されていた」とおっしゃっていましたが、家族を連れてでも夢を実現したい!という強い志を持ったお父様の背中は大きく感じたのかもしれません。その背中を見ていたからこそ、当時のお父様の想いを今までずっと引き継いでいるのではないでしょうか。
大人にも子供にも嬉しいBergfeldのパンとお菓子
オーナー・山田さんのコメント:
『子供に安心して食べさせられるパンとお菓子』
私たちのような子供がいたからこそ、これがモットーになりました。
今でこそ、美味しくて身体に優しい商品が買えるお店が多い鎌倉。しかし、Bergfeld雪ノ下本店が開店した当初は、子供が食べても安全と思えるパンが手に入るお店は関東内にも数えるほどだったと言います。
開店当時、小さかった山田さん兄弟がいたので、先代の社長は、自分の子供にも安心して食べさせられるパンを作ろうと考えました。
オーナー・山田さんのコメント:
こだわりが強くなっているわけでもなく、相変わらず同じことをずっとやっているんですけどね…笑
モットーについて伺ったところ、山田さんは笑顔でこのように話してくださいました。ただ、同じことをずっと続ける、こだわりや味を変えずに愛され続けるというのは、とても難しいことのような気がします。
大きく変わらずにフラットにいるということが、Bergfeldが多くの人を惹きつける理由なのではないでしょうか。
食べ方のアドバイスももらえるドイツパンの数々
Bergfeld雪ノ下本店は、今ではパンやスイーツを販売するお店とカフェが隣り合って並んでいますが、開店当初は販売店舗のみだったそうです。
創業当時からある販売店舗の方に入ると、ケーキなどのスイーツが並ぶショーケースの上に、パンがずらっと並んでいます。横の棚には、可愛らしくラッピングされた焼き菓子が。
オーナー・山田さんのコメント:
パンについては、1つひとつにファンがついていて、地元の方は、決まったものを目掛けて買いにいらっしゃいます。
パンのなかでも一番人気は、『トースト』という食パン。ただし山田さんがおっしゃるように、地元の方はご自身のお気に入りなものを買いにくることが多いのだとか。種類は多くないそうですが、ずっと変わらず自分好みのものが置いてあるパン屋さんがあったら嬉しくなりますね。
お子さんには、食パンもそうですが、ライ麦70%の『プンパニッケル』というパンもおすすめだそうです。このパンは観光客の方にも人気です。
オーナー・山田さんのコメント:
基本的には自由に食べていただくのが一番だと思いますが、それぞれのパンに合う食べ方をお伝えするようにしています。おすすめの食べ方を書いたものを添えているんです。
それぞれのパンによって、合う食材が異なるというドイツパン。もちろん自分が好きなように食べて、美味しさを発見するのも楽しいですよね。一方で、お店の方に教えてもらった食べ方で、パンそのものの良さを引き出して食べられたら何倍も美味しく感じるかもしれません。
お店の方と会話をしながら、自分好みのパンと食べ方を見つけてみてはいかがでしょうか?
温かみを感じられるカフェで食べる定番メニュー
オーナー山田さんのコメント:
お店の作りをきっちり作っているので、空間を楽しんでほしいです。ゆっくりとして行ってほしいなと思います。
お店の隣には、一歩入っただけで優しい雰囲気の漂うカフェがあります。
鎌倉に3店舗あるBergfeldですが、雪ノ下本店は席数もあり、お店の中はゆったりと広いので、お子さん連れでベビーカーでも入ることができるのが嬉しいところ。
店内は木目調で統一されていて、落ち着ける雰囲気です。本が並んでいたり、可愛らしい花が飾られていたりと、ほっこりするような空間。山田さんのおっしゃるように、ゆったりと過ごせるような素敵な場所です。
お腹も心も満たされる贅沢なランチメニュー
カフェに最初からある定番の人気メニューが『ベルグサンド』。
数年前に『ベルグサンド2』というメニューができました。
どちらのメニューも、3種類のドイツパンにそれぞれ相性の良い具材がのせられています。
写真のベルグサンド2は、サーモンやレバーなどがのっていて、少し大人味を楽しめるサンド。お酒との相性が抜群です。ランチセットのドリンクにワインを選ぶこともできるので、優雅なランチタイムを過ごせそう。
※2024年春からベルグサンド2の内容が変更になりました。現在はサーモンではなく生ハムが楽しめます。
定番のベルグサンドは、ホットドックがあったりツナやソーセージの具材がのっています。お子さん連れでランチタイムを過ごす人も多く、ハムチーズサンドは不動の人気メニューだそうですよ。
ケーキは定番商品も季節ごとの特別な商品も食べてみたい
カフェでは、ランチタイムが終わりカフェタイムになると、店頭にずらっと並ぶケーキをドリンクとセットで楽しめます。
ケーキセットの他にも、シュークリームセットやモカエクレアセットもあり、シュークリームも定番人気とのこと。
季節ごとにケーキの種類は変わるとのことですが、季節によって定番があり、毎年その時期に好きなケーキを買いにくるお客さんもいるそうです。SNSで、販売開始した商品の情報をチェックすることができます。
取材時には、写真の『シュワルツワルダーキルシュトルテ』というケーキをいただきました。サワーチェリーの甘酸っぱさがクセになる美味しさで、上に乗ったチェリーはお酒が効いていてアクセントに。セットでいただいたコーヒーは、お店のオリジナルブレンド。
可愛らしい焼き菓子は自分へのご褒美や手土産に
オーナー・山田さんのコメント:
プレーンというシンプルなクッキーがおすすめです。
販売店舗には、可愛らしくパッケージされた焼き菓子が並んでいます。
バターがたっぷり使われているという焼き菓子は、どれもシンプルなようですが、素材の味が楽しめて、一度食べ始めたら止まらない美味しさ。
シンプルなクッキーやパイも多いのですが、ヨーロッパのお菓子で定番のナッツを使った商品もおすすめ。ミックスクッキーという商品は様々な味を欲張りに楽しめます。
これからも変わらない味を届けたい
オーナー・山田さんのコメント:
すぐにはわからないようなマイナーチェンジをしながら、自分が子どものころに食べた味に近づけるようにやることで、変わらない味を保つために向上していっています。
ずっと変わらない味を保ち続けるというのは、何も変えずに作り続けることではないと、山田さんは考えているそうです。
子どもの頃に味わった記憶の味に近づけるように、少しずつ材料の変更などをしているとのこと。そうすることで初めて、変わらない味だと思ってもらえるのではないかということでした。
先代から受け継いだものを引き継ぎつつも、マイナーチェンジを加えて、ずっと愛され続ける味を作り出しているのです。
Bergfeld 雪ノ下本店でゆったりとした自分時間を
オーナー・山田さんのコメント:
お菓子と飲み物は脇役にして、ゆっくりと自分の時間を楽しんでいただきたいです。
くつろげる空間作りにこだわっている、Bergfeld雪ノ下本店。実際に訪れてみると、温かみのある店内は、美味しいサンドやケーキ、コーヒーを味わいながら、思い思いの時間を過ごせるようなゆったりとした雰囲気を感じました。
ハイキング帰りの人や観光の人も多いですが、常連の人もたくさん訪れる歴史あるお店。
Bergfeld雪ノ下本店で、自分らしいリラックスタイムを過ごしてみませんか?
店舗名 | Bergfeld 雪ノ下本店 |
住所 | 神奈川県鎌倉市雪ノ下3-9-24 |
電話番号 | カフェ:0467-24-7616 販売:0467-24-2706 |
営業時間 | 11:00~16:30 Lunch time 11:00~15:00 ドリンクラストオーダー 16:00 |
定休日 | 毎週 月曜・火曜 |
公式サイト | http://bergfeld-kamakura.com/ |
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