自然

江ノ電や山門とのコラボレーションが美しい極楽寺のあじさい

2023.07.19

江ノ島電鉄・極楽寺駅のすぐ横にある極楽寺。
春になると咲く美しい梅や、北条時宗お手植えといわれている八重一重咲き分け桜が有名のお寺ですが、梅雨の時期にこちらでみられるあじさい風景も絶景。
静かな雰囲気の極楽寺では、ひっそりと佇むようにして参拝客を待っているあじさいの様子が愛らしいですよ。

鎌倉唯一の真言律宗のお寺・極楽寺のあじさいの見頃

【極楽寺】山門近くを彩るあじさい(画像提供:宮本英治)

周辺の町名でもある極楽寺は、鎌倉市の西部、鎌倉七口の1つである極楽寺坂切通の近くにある、鎌倉では唯一の真言律宗の寺院。境内は国指定史跡とされています。
1259年、鎌倉市西部にある深沢にあった念仏系の寺院を当時地獄谷と呼ばれていた現在地に移したものが、現在の極楽寺の起源とされています。

開基したのは鎌倉幕府二代執権北条義時の三男である北条重時で、17年間にわたり六波羅探題として京都の最高責任者を務めた後に鎌倉に戻りました。
往時の境内には施薬院、療病院、薬湯寮などの施設があり、医療・福祉施設としての役割も果たしていました。
極楽寺は火災や災害で焼失や荒廃を繰り返しており、現在見られるのは茅葺の山門、本堂、忍性塔、五輪塔。忍性塔と五輪塔は、重要文化財に指定されています。

極楽寺のあじさいの見ごろは6月初旬頃から6月下旬ごろ。境内のあじさいのほか、極楽寺駅前や本堂前などでも見ることができます。

極楽寺はボリュームのあるあじさいが魅力

極楽寺駅を降り立った瞬間から、風情を感じられる極楽寺という街。
そんな雰囲気の中にある極楽寺というお寺も、街の雰囲気にマッチした佇まいを見せてくれます。しっとりと咲くあじさいとの相性も抜群の極楽寺の見どころをご紹介。

江ノ電との共演が狙えるフォトスポット

【極楽寺】山門前のあじさいと江ノ電のコラボレーション

ノスタルジックな雰囲気の極楽寺駅は、複数のドラマの舞台になっていることでも有名。
1904年に開業した駅で、現在は昭和10年に再建されたときの木造建築です。趣のある佇まいに人気があるようです。
極楽寺駐車場と線路との間に、ずらっと並ぶあじさいの姿がみられます。江ノ電が到着すると、江ノ電とあじさいという鎌倉らしい景色に出会うことができるポイントです。

彩り豊かな山門前のあじさい

【極楽寺】山門前のあじさい (画像提供:宮本英治)

藁葺き屋根が特徴的な極楽寺の山門前にも、その景色によく合うあじさいの姿がみられます。
零れ落ちそうなほど花をたっぷりと付けたあじさいは、雨天や曇りの日でも心が晴れるように彩り豊かで、ため息が出るほどの美しさ。
いつまでも足を止めていたくなるほどのきれいさで、心が洗われるでしょう。

ピンク、紫、青の鮮やかさと新緑は、歴史ある森厳な雰囲気の建造物とのコラボレーションで、写真映えもばっちりです。

極楽寺駅前のあじさいも圧倒的な存在感

【極楽寺】極楽寺駅前のあじさい

実は極楽寺駅を降りたって駅から出ると、目の前にあじさいの絶景が見られます。
その景色を見ただけで情緒を感じられ、古都鎌倉を訪れたとしっかり実感できそう。趣を感じさせる周辺の雰囲気と、青や紫のしっとりと美しいあじさいの相性は抜群。
極楽寺では、街の雰囲気もぜひ堪能してみてください。

あじさい観光が叶う極楽寺周辺

極楽寺では境内でも、観音堂周辺、方丈の前庭あたり、本堂脇などにあじさいの姿をちらほらと見かけます。方丈の前庭あたりにはヤマアジサイや西洋あじさいが、本堂脇には西洋あじさいが境内を彩っています。
また、極楽寺周辺では、成就院の参道や虚空蔵堂、御霊神社やその付近の江ノ電沿いなどでもさまざまな姿のあじさいを見ることができるので、梅雨のこの季節に訪れてみてはいかがでしょうか。

スポット名極楽寺
住所神奈川県鎌倉市極楽寺3-6-7
電話番号0467-22-3402
参拝時間9:00~16:30
(宝物館は10時00分から16:00)
記事を書いた人
関東在住のフリーライター。街歩き・読書・映画など、ひとりで楽しめるものが好きです。